伊藤一朗のギター機材やテクニック、hideとの関係性まで徹底大解剖

伊藤一朗の概要

TVでは、のほほんとしたマイペースキャラとしてバラエティ番組にも出演しているEvery Little Thing(以下ELT)のギタリスト「いっくん」こと伊藤一朗さん。
ギタリストとしての伊藤一朗はバラエティ番組でのキャラクターとは似ても似つかない凄腕テクニックの持ち主です。後にテクニックについて解説していますが、はっきり言って上手いです。
神奈川県横須賀市の出身で高校生の時からバンドを組んで活動していました。
1996年にELTとしてメジャーデビュー以降、多くの楽曲を発表し日本では知らない人がいないほどの知名度を持つようになり、現在も活動を続けています。
また、音楽方面だけでなくバラエティ番組を主としたテレビ出演や執筆活動、Youtubeでのチャンネル開設など広く活動をしています。

この記事では伊藤一朗氏のギターについて解説しています。テクニックからギターの使用機材、そしてhideをはじめとする人間関係からその性格まで徹底的に大解剖していきます。

目次

伊藤一朗の使用ギター

自身でも数えきれないほどのギターを所持していて、そのときによって使うギターを変えているようです。

Killer KG-FIDES

伊藤一朗がメインで使用しているギターはキラーギターズから自身のシグネイチャー・モデルとして出している「KG-FIDES」です。
同じモデルのギターをいくつか所有していますが、メインで使用しているのはターコイズーブルーのギターです。
ELTの楽曲にはハードな曲は多くあり、その曲で鳴っているギターサウンドの特徴として「音の立ち上がりが早い」という特徴があります。
アタック感の際立ったキレのあるドライブサウンドを奏でるためには、音の立ち上がりが早い方が良いと言われています。
この音の立ち上がりの早さを得るための特徴がKG-FIDESには備わっています。
まず第一に指板がメイプル指板になっているところです。
ギターの指板は主にメイプル指板とローズ指板がありますが、メイプル指板はピークが中高音域にあり、明るくてはっきりしたトーンが特徴です。
第二に金具類がクロームカラーになっているところです。
ギターの構造上、音の立ち上がりの早さを得るためには、弦の振動をピックアップが拾うまでの障害を少なくする必要があります。
クロームカラーのブリッジやペグはコーティングの皮膜が薄いため、弦の振動をあまり損なうことなくピックアップまで届けます。
この二つの特徴により、音の立ち上がりの早さを得ることができ、キレのあるいっくんサウンドを奏でることができます。

Taylor 812ce

アコースティックギターも多く所有していますが、メインで使用しているのはテイラー・ギターの「Taylor 812ce」です。
通常のドレッドノートサイズと比べて小ぶりのため扱いやすさは抜群とのことで、ライブだけでなく、家でよく触るギターとのことです。
サウンドですが、サイズが小さいこともあり低音が少ないギターで、現代ポップスにマッチする軽やかなサウンドです。
現在のELTの楽曲は持田香織のふわりとした声を生かした空気感のある曲調の楽曲が多くなっています。
そのため、アコースティックの音色も低音がずっしりとした音色より、ハイミッドが強調された繊細な音の方がマッチするので、このギターを使用しているのではないかと思います。

伊藤一朗の使用エフェクター

伊藤一朗はインタビューで基本的には直アンでサウンドメイキングをしていると語っています。

ですが、ELTではコーラスやディレイなど多くのエフェクトサウンドが聞こえます。
これに関してはPAが裏でエフェクトサウンドをメイキングしたり、LINE6やtc electronicのマルチエフェクターを足下に置いてメイキングしているみたいです。

現在使用しているマルチエフェクターに関しては何かを言及していませんが、tc electronicのNOVA SYSTEMを使用していることは確認できました。

伊藤一朗の使用ギターアンプ

ギターアンプでの音作りが基本となるため、クリーン用、バッキング用、リード用と3種類のアンプを使用しています。

Fender Princeton Reverb

このアンプはクリーントーン専用で使用しています。
Fender系のアンプなためクリアなサウンドが特徴です。
「Season」や「All Along」のメロで鳴っているようなクリーントーンにはこのアンプからの出音に薄くコーラスをかけているかと思います。
伊藤一朗はクリーントーンを多様しているギタリストではありませんが、スローテンポの曲では甘くてクリアな音を奏でています。

MESA/BOOGIE DUAL Rectifier ROAD KING

こちらのアンプは主にバッキング用に使用しています。
ELTの楽曲はハードな曲からバラードのようなスローナンバーまで幅広くあります。
伊藤一朗の考えとしては、ライブでもなるべく音源に近いサウンドを奏でるというものがあり、そのためにはこのメサブギーのアンプが必要になるとのことです。
ハードな楽曲ではギターの音量は大きくても問題ないが、しっとり聞かせるバラードではギターの音量を下げるようにしているようです。
ですが、「fragile」や「Time Goes By」のようにバラードでもハードな曲と同じように歪ませている場合は、音量は下げるが、歪みの深さはそのままにする必要があります。
そのため、多チャンネルであるこのアンプが必要になるとのことです。

Marshall 1987X

ギターソロのときはこちらのMarshallアンプを使用しています。
伊藤一朗が弾くギターソロは音数が多く、ピッキングニュアンスが肝心になってくるものが多くあります。
そのため、メサブギーに比べて一音一音が綺麗に聞こえるマーシャルを使用しています。
また、バッキングのメサブギーのアンプはワット数が100wですが、リード用としているマーシャルのアンプは50wと出力が小さくなっています。
これにはハードロックギタリストならではのこだわりがあるかと思います。
出力が大きいアンプだと迫力のあるザクザクとしたきざみはかっこよく聞こえますが、その反面、音が暴れてしまいます。
そのため、細かいニュアンスを表現することが難しくなります。
この問題は出力を下げることによって解消されます。
パワーでゴリ押しの曲やフレーズなら100w出力が向いていますが、ニュアンスや音粒を揃えるには50wに軍配が上がります。
現に速弾き王として名高いイングウェイ・マルムスティーンも50wのアンプを愛用しています。
伊藤一朗が奏でるような粒の揃った聞きやすいギターソロを弾くためには50wのアンプが必要不可欠と言うことができます。

伊藤一朗のその他の使用機材

シールド

George L’sのシールドをメインに使っているようですが、それなりの品質が保証できてお財布に優しいものであれば特に拘りはないとのことです。
ですが、市販のGeorge L’sのシールドを自身でグレードアップしているとのことです。
まず、ギターに差し込む側のコネクタはSWITCH CRAFTの太くて重さのあるコネクタに交換しています。
質量の大きいコネクタに交換することによりサスティンを稼ぐことができるとのことです。
ヘビメタ・ハードロックの音作りではサスティンは非常に重要な要素のため伊藤一朗の音作りの隠れた肝かもしれません。
また、コネクタもサイレントスイッチが付いているもので、ギターから突然シールドが抜けてもノイズが鳴らないようになっています。
これがあると演奏中にギターを変えるときにミュートするという一手間が無くなるというローディやスタッフさんにも配慮した伊藤一朗の優しさを感じることができる仕様になっています。

伊藤一朗の音作りについて

伊藤一朗の音作りを一言で表すと「The ギタリスト」と言うことができます。
派手な音作りや、誰しもが驚くような特異なサウンドメイキングはせずに、ギターとアンプの持ち味を最大限に生かすタイプのギタリストです。
特にアンプに対するこだわりは強いようで、アンプのバイアス調整を自身で行ったり、アンプへの電源供給を常に安定させるために医療用の電源コンディショナーを使用したりしています。
ギタリストとしてこだわるべき所ではありますが、一般的にはエンジニアの領分である所を自身で行ってしまうのは伊藤一朗のこだわりと見て間違い無いでしょう。
伊藤一朗自身も
「自分で何をやっているんだろう。」
と思うことがあるみたいですが、ギタリストとして毎回違うところで演奏やレコーディングをする際に周囲の環境のせいで自身の思った通りの音を出すことができないと落ち着かないみたいです。
ギタリストとして、どこでも同じ音を出すことは、運指やピッキングのテクニックと同等以上に大切なことです。
また、ライブの時にはなるべくCD音源と同じようにプレイしたいと考えているようです。
そういったところから、伊藤一朗はファン思いのギタリストと言うことができるのではないでしょうか。

伊藤一朗の奏法やテクニック

ピッキングハーモニクス

ハードロックやヘヴィメタル出身のギタリストなだけあってピッキングハーモニクスの使用頻度が高いです。
初期の曲ではバッキングギターの至る所でピッキングハーモニクスを使用していました。
ピッキングハーモニクスもギタリストによって表現の仕方が多くありますが、伊藤一朗のピッキングハーモニクスはアメリカ人のハイトーンシャウトのような、ビブラートを大きくかけたピッキングハーモニクスで、往年のギタリストの中ではザック・ワイルドに近いピッキングハーモニクスです。

リズム感

ELTの楽曲は歌を聞かせる楽曲のため、メロやサビでは派手なことはせずに、リズムを意識したプレイをしています。
伊藤一朗の場合はただ単にコードを弾くのではなく、ブラッシングを混ぜてキレのあるバッキングプレイをしています。
16分の細かいバッキングでもブラッシングを混ぜていますが、リズムが乱れることは全くありません。
リズムプレイに関して何かこだわりを言及してはいませんが、影響を受けたギタリストの1人としてヴァン・ヘイレンを挙げています。
ヴァン・ヘイレンはタッピングやアーミングなどの派手なプレイばかり取り沙汰されていますが、リズムプレイに定評のあるギタリストです。
そのヴァン・ヘイレンに影響を受けているということは伊藤一朗もリズムに関して何か考えを持ってプレイしていると考えられます。
また、一番最初に触った楽器がドラムということも伊藤一朗の現在のバッキングスタイルの土台となっているのかと思います。

伊藤一朗の魅力的なところ

バラエティでも通用するキャラクター

伊藤一朗はメディアへの露出が非常に多いギタリストです。
90年代にはHey!Hey!Hey!やうたばん!などの音楽番組にも多く出演し、ゆるくて天然なキャラクターを確立させました。
ステージ上ではかっこいいギタープレイをしていますが、いざテレビとなると独特の雰囲気を持ったゆるキャラのようになり、天然ボケでスタジオを湧かせています。
その後も年末に放送される「笑ってはいけないシリーズ」にも多く出演したり、「全力!脱力タイムズ」でナレーションをつとめたりとステージの上以外での活躍の場を広げています。
ダウンタウンやとんねるずなどの大御所芸人にも気に入られていて、伊藤一朗の人間性には何か惹かれるものがあるのかと思います。

伊藤一朗の逸話等

hideとの関係

伊藤一朗はXJAPANのギタリストだったhide(HIDE)と交流があったと言われています。
2人の出身地は神奈川県横須賀市であり、生まれ年も3年しか違わず、2人ともギタリストとしてバンド活動をしていたため交流はあって当たり前のような関係です。
どのような関係だったかというと、兄貴分と弟分のような関係だったそうです。
伊藤一朗は高校生のとき「THE ACE」というバンドでギタリストとして活動していました。
その「THE ACE」というバンドはhideが所属していた「SAVER TIGER」の弟分のような存在だったようです。
両バンドともヘヴィメタルバンドだったため、このような関係になるのは必然ではないかと思います。
また、2人ともギタリストだったため、アンプやギターを貸し借りしたり、ステージ上でのメイクを互いに教えあっていたそうです。

今では髪の毛も短髪で特にセットせずメイクもせずの伊藤一朗ですが、「THE ACE」のときは長髪でメイクもしていました。
見た目は聖飢魔IIの白塗りをしていないような見た目で、今の伊藤一朗しか知らない人が見たら驚くことでしょう。

個人的にオススメしたい伊藤一朗のアルバム

everlasting

「everlasting」はELTの1枚目のアルバムで1997年4月9日にリリースされました。
最近の楽曲では聞くことができない伊藤一朗のハードなギターサウンドを聞くことができるアルバムです。
90年代に一世を風靡した小室サウンドのようなキーボード、持田香織の力強い歌声、伊藤一朗の唸るようなギターが三位一体となっていて、ミリオンセラーにもなったアルバムです。
特に「Dear My Friend」という楽曲は伊藤一朗のギターテクニックが多く詰まった楽曲となっています。
バッキングの要所要所で入ってくるビブラートを効かせたピッキングハーモニクス、ギターを歌わせているようなアーミング、ギターソロではコードトーンを意識したフレーズや速弾きなど、ギタリストとしてとても聞きごたえがある楽曲です。

4 Force

ELTが3人体制から2人体制になって始めてリリースされたアルバムです。
アーミングやディストーションサウンドなどの伊藤一朗自身のバックボーンは残しつつ、より耳に残りやすいメロディー重視のギターを聞くことができます。
また、単音を長く伸ばすロングトーンにビブラードを効かせた所謂「泣きのギター」の色がとても強くなっています。
このアルバムからは持田香織が作詞をしているので、ポップスボーカルとしての持田香織の世界観を壊さないように、あえて得意の速弾きを抑えたのかと思います。
ギターソロを抑えただけでなく、バッキングは基本的にはベースラインをなぞることが増えていて、目立つギターというよりかは、曲の隙間を埋めるバッキングギターに徹しています。
昔はヘヴィメタルでゴリゴリに演奏していた伊藤一朗が、現在ではリスナーのことを第一に考えたいと言っていますが、リスナーが求めているサウンドやプレイへとシフトしていっていて、伊藤一郎のミュージシャンとしての考え方が変わりつつあることを感じることができるアルバムです。

ACOUSTIC :LATTE

2005年にリリースされたELTの名曲をアコースティックにアレンジしたセルフカバーアルバムです。
アルバム全体を通して落ち着いた印象になっていて、エレキギターを演奏する伊藤一朗とはガラッと変わったプレイを聞くことができます。
アコースティックなだけあってコードストロークとアルペジオをがメインとなっていて、派手なプレイは少ないですが、ストロークパターンの多様さや、ストロークした全ての弦の音が均等に聴こえるきれいなコードサウンドを聞くことができます。
本アルバム収録の「愛のカケラ」は打ち込みのリズムやストリングスでの味付けもなく、ボーカルとギターだけでアレンジされています。
そのため、アコースティックギターだけで伴奏や曲の抑揚、リズムを担わなければいけませんが、コードストロークのパターンをメロ毎に変えて、楽曲の抑揚を感じることができます。
また、たまに入るアコギでの速弾きも音の粒がそろっていて伊藤一朗の技術力を垣間見ることができます。

伊藤一朗の現在は?

ELTとしての活動

伊藤一朗も持田香織も、各々のミュージシャンとしてのソロ活動やテレビ出演が目立ちますが、ELTとしての活動は継続しています。
ギターをメタルバンドのようにギャンギャン鳴らすような楽曲は出してはいませんが、持田香織の柔らかい雰囲気を生かしたアコースティックギターを取り入れた楽曲をリリースしています。
もちろんギターソロもありますが、ゆったりとしたリズムにメロディ重視のギターソロを奏でています。

Youtuberデビュー

2019年6月からはYoutubeで「いっくんTV」というチャンネルを開設してYoutuberとしての活動を開始しています。
配信内容はギタリストらしく自身の使用しているギターについてや初心者の方向けにギターの弾き方についてがメインになっています。
他にも家電についてや人生で初めてタピオカにチャレンジしてみたなどの企画動画もあります。
どの動画でも伊藤一朗ののほほんとしたキャラクターを見ることができます。

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