PROCO/FATRATとRAT2、Turboの違いと種類の比較、レビューを紹介

PROCO/FATRATとRAT2、Turboの違いと種類の比較、レビューを紹介

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PROCO/RATとは?

ミシガン州のカラマズーにある「ProCoSound」社で、大量生産の予定もなく1978年に12台の「Bud Box」というエフェクターが作られたのが「RAT」の歴史の始まりです。量産が開始されてからは、名だたるギタリスト達の使用で瞬く間に世界中に広がり、一気に人気ディストーションペダルへと成長していきました。RATの持つファズと言ってもよさそうなハードな歪みや個性的なトーン回路「FILTER」は、たくさんのギタリストの要望を満たすものであったのでしょう。

そんなRATですがいろいろ種類があります。

そこで本記事では

  • PROCO/FATRAT
  • PROCO/RAT2
  • PROCO/Turbo
  • PROCO/YOU DIRTY RAT

それぞれの違い比較と種類、実際に使ったレビューを書いていきます。

それぞれ若干違った特徴があるので、自分にあったRATを選んでくださいね。

目次

PROCO/RATの違いを一言で

  • RAT2・・RATサウンドの基準
  • FATRAT・・自社モディファイが「FATRAT」
  • Turbo RAT・・歪みがファズよりで滑らか
  • You Dirty・・RATのファズを強調

PROCO/RATの使用アーティスト

etc・・

特に80年代はRATバブルと呼ばれるほど、たくさんのギタリスト達に使用されていました。

RADIO HEADのジョニーはRAT2を現在でも使用していますが、ここに挙げた他のギタリストはブラックフェイスと呼ばれるRAT1を使用していたようです。

PROCO/RAT2の音質や特徴

RAT2のコントロール部

■ VOLUME

音量を調整できます。

■ FILTER

音色を調整できます。

■ DISTORTION

歪みの量を調整できます。

RAT2の特徴1 FILTERで音色の強調

RAT2の音色を調整するのは「FILTER」で行いますが、他のエフェクターの「TONE」と思ってもらえればよいです。
と、言いたいところですが少々いつもと勝手が違います。

まずは通常ですと右に回すと高域が上がる設定にされているものが多いですが、RAT2 は逆で右に回すと高域が絞られていきます。

触った事のある方はわかると思いますが、用途はTONEと同じですが 、FILTERという呼び方がぴったりくると言いましょうか、だんだんと音の扉が開かれていくような「ローパスフィルター」の様な変化をします。

RAT2の特徴2 ROLAND JC-120との相性がイイ

RAT2の人気の秘密には、全国のスタジオやライブハウスに常設されている「ROLAND JC-120」との相性が良さもあります。

RAT2が今もなおベストセラーを続けていられるのは、ほとんどのギタリストがぶつかる壁である「JC-120攻略」の突破アイテムにRAT2が適しているからです。

とくにシングルコイル搭載のギターでの使用がお勧めです。

RAT2の特徴3 センタープラス

特徴であり注意点ですが「センタープラス」の電源になっています。現在定番になっています「センターマイナス」では動きません。ですが、大丈夫です。アダプターで使うには3.5mmの変換ミニプラグケーブルがあれば使えます。現行のRAT2は「センターマイナス」に変更されているようですので、中古での購入時の注意点ですね。

PROCO/RAT2のここがデメリット

RAT2デメリット1 裏ぶたのゴムの足が曲者

裏ぶたに付いている滑り止めのゴムの足が高すぎて、エフェクターボードに固定できず組み込みにくいです。対処法としてはゴム足を外して、同じサイズで少し短いネジを買ってきて裏ぶたを止めた後にマジックテープなどで固定するか、「E.W.S」から発売されているRAT専用のボードを買って付けるかになりますね。

RAT2デメリット2 低音がブーミー

歪ませすぎますと低音が潰れてブーミーな音になって聞き辛くなります。ですが、個人個人のセッティングに必ずマッチするポイントがあるので諦めずに探しましょう。特にハムバッキング搭載のギターでは使える音の範囲が狭くなるような印象です。

PROCO/FATRATとは

FATRATとRAT2との違いとメリット

RAT1の「ホワイトフェイス」をベースにクリッピングの切り替え機能と低音ブーストを追加したのが「FATRAT」です。さながら自社モディファイといったところでしょう。基本機能はRAT2と同じですが、追加された2つのミニピンスイッチの切り替えで使える音の幅が広がっています。向かって右のスイッチは、STOCKモードはビンテージRATを意識したサウンドになり、MOSFETモードでRAT2のサウンドなります。左のスイッチSTOCKモードは通常ですが、FATモードで低音が太く出ます。「クリッピングを切り替えてクッキリさせた音の足りないローをプラスする。」みたいなイメージでの音作りでうまくいくと思います。お値段は高くなりますが、サウンドの幅が広がりますので、あらゆるタイプのギターに対応してくれそうです。音もFATになりますが、筐体もFATになっていますね。

PROCO/Turbo RATとは

Turbo RATとRAT2との違いとメリット

その名の通りRAT2より高出力が売りの「Turbo RAT」です。90年代に流行した「オルタネイティブロック」のディストーションサウンドをイメージしてもらうと良いかもしれません。歪みがファズよりの毛羽立ち感が少なく滑らかな印象になっています。RAT2は自分に合う使える音を探すのに手間取るかも知れませんが、Turbo RATはどんなセッティングでも何となく収まってくれます。

PROCO/YOU DIRTY RATとは

回路はRAT2と同じなのですが、歪みのカラーを決める「クリッピングダイオード」が「ゲルマニウム」に変更されています。ゲルマニウムは古いファズなどに使われていましたので、RATのディストーションの部分よりファズのニュアンスが強調されています。

PROCO/RATシリーズの使い方やア音作りのコツ

使い方1 意外とクランチの方が良い

強い歪みが売りになってしまった感が強いRATシリーズですが、クランチ設定の方が、どの筐体もシャープで太いサウンドが作れます。DISTORTIONは11時ぐらいまでの中でクランチポイントを探り出していきます。ギターはストラトキャスターやテレキャスターが相性が良いですね。レスポールなどのハムバッキング搭載のギターですと低音がブーミーになりすぎ、コントロールに困ってしまいます。ハムバッキングのギターでの使用でしたら、アンプである程度の歪みを作っておいてRATをブースターとして使う方法が良いと思います。

使い方2 簡単で完全なブースター

他の歪み系と絡めても色々とお面白い効果が得られます。ディストーションペダルの後ろにRAT2を繋ぎ両方オンにして、DISTORTIONとVOLUMEは12時にしておいて、弾きながらFILTERを回していきますと、ファズのようなトーンになるポイントがあります。これで基本の歪みはディストーションにしておいて、RAT2をプラスすることでファズのようなトーンも得られます。「RAT2は使いにくい。もう売ってしまおう。」と思っている方には、他社のオーバードライブの手前に繋いで歪み成分のプラスに使ってみて欲しいです。ブースターとして使うとRAT2は何故か素直になるといいますか、扱いやすいブースターに変わります。

使い方3 手前にクリーンブースト

前記した使い方の逆で、RAT2の手前にクリーンブースト「例えばエキゾチックのEPブースターなど。」を繋ぐと、ワンランクアップしたクリアな歪みになります。手前のブーストレベルはゼロが良いようですが、演奏するジャンルで色々と試していくと良いです。

使い方4 種類や年代別の良さ

種類も増えてしまい年代によって使われているパーツが違ったりで、マニア心をくすぐるアイテムにもなっているRATシリーズですが、現行の中国製の物でも良い音が出ていますので、よほどのこだわりがない方は現行品の使用で良いと思います。RATシリーズが好きで使い続けていて、お金にも余裕がある方ならばRATの歴史をさかのぼり「ヴィンテージ品」を買い漁って音の比較を楽しんでみるのも良いですよね。

マニアック心をくすぐるRATシリーズですが、面白いエピソードがあります。「神田RAT」と呼ばれる希少個体が存在するようです。初期のRATにはオンオフの確認をするLEDライトが付いていなかったので、当時の輸入元であった「神田商会」が自社でLEDと電源ジャックを取り付けて出荷販売していた物です。ProCoSound社と、どのようなやりとりがあったのかは分かりませんが、稀なケースですよね。エフェクター界のトリビアです。

PROCO/RATを実際に使った感想

私が所有しているRATは、RAT2になり始めの「MADE IN USA」の筐体です。調査の結果、この個体だけ音が特殊なようです。オペアンプが「OP07DP」と呼ばれる物が使われていて、それが違いのポイントらしいです。友人の現行品「中国製」と弾き比べましたら、確かに私の所有するRAT2はヘビィな音の様な気がします。ですが、バンドのアンサンブルの中では気になるほどの事ではなかったですし、ギターやアンプを変えれば現行品でも同じような音が出ると思います。

PROCO/RATの種類の違いまとめ

■ RAT2
RAT2以前の物は「ビンテージ括り」とさせて頂き、現在RATと呼ばれているのは「RAT2」だと思って貰っても良いのではないでしょうか。古いRATはプレミア価格がついたりしていますが、試行錯誤しながら進化してきた形が「RAT2」ですので、RATサウンドの基準はこれで良いと思います。
■ FATRAT
RATもモディファイ各社から改造され販売されていますが、自社モディファイされたのが「FATRAT」だと思ってもらって良いと思います。
■ Turbo RAT
一番使いやすいRATかも知れません。特にオルタナファンは購入すべしです。
■ You Dirty RAT
RATの持つファズっぽさを強調したモデルです。ストラトやテレキャスターに合うと思います。

PROCO/RAT2はこんなひとにおすすめ

持っているオーバードライブの歪みが物足りない方や、シングルコイルで太い音を出したい方や、RATサウンド未経験の方に「RAT2」をお勧め致します。一台目の購入が、RATシリーズをコンプリートしなくてはいけなくなる沼の入り口かも知れません。

PROCO/FATRATはこんなひとにおすすめ

RAT2で物足りない方にお勧めするのがいいのでしょうが、RAT2を体感していないとわかりませんよね。「RAT2を所持しているが更なる歪みの世界へ行きたい。」という方と「RAT2は使える音の範囲が狭いと噂なので、最初から多機能なRATが欲しい。」という方にお勧め致します。

PROCO/Turbo RATはこんなひとにおすすめ

RAT2の弱点でもある「ハムバッキング搭載のギターとの相性がいまいち。」を克服していますので、バリバリに歪ませて使いたい方にはTurbo RATをお勧め致します。あとは「オルタナティブロック」のファンの方は、あんな感じの歪みがすぐに出せますのでお勧めですね。

PROCO/YOU DIRTY RATはこんなひとにおすすめ

モディファイ各社のRAT2モディファイ内容は「RAT2のファズ化」が多い様な気がします。ブーミーになってしまう低音を上手く削り歪み成分を上げて、使える音の範囲を広げるとファズのようになってしまうのも何となくうなずけます。そんな風に手を加えたのがYOU DIRTY RATですので、RAT2のファズみたいなところが好きな方にお勧めですね。

PROCO/FATRATとRAT2、Turboの違いと種類の比較、レビューを紹介

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