Big Muff Piの3種類(NANO/Little/Original)の違いと比較レビュー

Big Muff PiとはElectronic Harmonix社の看板エフェクターである、大人気ディストーション・ファズです。

その人気は発売された40年前から現在に至るまで衰えることなく、数多のギタリストに愛用されてきました。

Fuzz Face、Tone Bender、そしてこのBig Muffの3つはまさにファズの代表機種であり、これらどれかを抜いてはファズを語ることはできません。

それほどまでに人気のエフェクターへとBig Muffを持ち上げたのは、個性的で刺激的なサウンドであると言えるでしょう。

「轟音」とも称されるほど強烈なサウンドキャラクターに魅了されたギタリストは数を知れません。

そんなBig Muffの中でも一番人気のスタンダード機種”Big Muff Pi”を紹介したいと思います。

また、Big Muff Piにはサイズの異なる3つの種類”Original”、”Little”、”Nano”があるため、それらの違いも踏まえつつBig Muff Piについて深掘りしていきたいと思います。

この記事でわかること

  • Big Muff Pi Original
  • Nano Big Muff PI
  • Little Big Muff Pi

上記のそれぞれの違いと特徴。そしてBig Muff Piの使い方やおすすめのジャンルや必要な人です。

目次

Big Muff Piの基本的な音質や特徴

至高の「轟音」サウンド

Big Muff Piの魅力はなんといっても、その「轟音」サウンドと言えるでしょう。

ガッツリとでてくる低音域と耳に突き刺さるほどの高音域が合わさって、強烈な音圧をまとった攻撃的なサウンドを生み出します。

音が潰れて聞こえてくるほどの音圧感は、Big Muff Pi以外のファズでは味わうことはできないでしょう。

Big Muff Piの音はその音圧感から「音の壁」と言われるほどで、初めてこのサウンドを聴く人はその大迫力なサウンドに驚くことでしょう。

Big Muff Piをギターに繋いでローコードをかき鳴らした時、迫りくる「音の壁」に圧倒されること間違いなしです。

さらに、コード弾きだけではなく、ギターソロの際にもその真価を発揮します。

普通、単音弾きはコード弾きと比べ音量が小さくなり、音圧もでにくいのは当然のことでしょう。

しかし、Big Muff Piを繋いでギターソロを奏でた時、コード弾きと遜色のないほどの音量、そして音圧があることに気づきます。

ギターソロにもっと迫力を持たせたいという方にはBig Muff Piはぴったりなエフェクターでしょう。

シンプルなコントロール

Big Muff Piは、「VOLUME(ボリューム)」「TONE(トーン)」「SUSTAIN(サスティン)」の3つのノブのみでサウンドメイクを行います。

「VOLUME(ボリューム)」はその名の通り、「音量」です。

「TOME(トーン)」で音質の調整(イコライジング)を行います。

TONEノブを左にひねればモコモコとしてこもった音質に、右にひねればキンキンとした尖った音質に。

「SUSTAIN(サスティン)」は一見その機能がわかりにくいですが、要はゲイン調整のノブで、ここでは歪み量を調整します。

SUSTAINノブを右にひねるほど歪み量が増し、同時にサスティン(音の持続時間)も伸びるようになるのです。

ギターソロなどのリード弾きの際にSUSTAINを増やしておくと伸びやかなリードトーンが作れるので、是非試してみてください。

使用しているプロの多さ

Big Muff Piを使用しているギタリストといえば誰が思い浮かぶでしょうか?

ジミ・ヘンドリックス、カルロス・サンタナ、カート・コバーン…。

Big Muff Piはジャンルを問わず、様々なプロアーティストに愛用されているのです。

つまり、Big Muffは幅広いジャンルで使うことができるということ。

Big Muff Piが一台あれば、このギタリストやあのギタリストのサウンドを鳴らすことができます。

サンタナのような甘いギターソロも、カート・コバーンのような轟音オルタナサウンドも、Big Muff Piのポテンシャルは無限大なのです。

私は、特にジャック・ホワイト(彼もBig Muff Pi使用アーティスト)が大好きですね。

“Icky Thump”の、まるで生き物のように蠢くギターソロは何度聞いても鳥肌が立ちます。

Big Muff Pi「NANO/Little/Original」の違いを比較

Big Muff Piは本家EHX社から”Nano”、”Little”、”Original”の3つのサイズで発売されています。

実際のところ、この3種類のサイズ以外の違いはほとんどありません。

サウンド傾向、操作ノブなど基本的な部分はどれもほぼ同じであるといえます。

しかし、「ほとんど」といっても「完全に」同じというわけではないので、今回はその微妙な差異についても紹介したいと思います。

Nano Big Muff Pi

“Nano Big Muff Pi”はBig Muff Piシリーズで最もコンパクトなモデルです。

Big Muff Piの音はほとんどそのままに、通常のコンパクトエフェクターにまでサイズダウンされています。

そのため、「Big Muff Piをエフェクターボードに入れたいけど、スペースが…。」とお悩みの方におすすめです。

また、見た目はOriginalやLittleと異なり白を基調としたBig Muffらしくないモダンなデザインとなっています。

そのサウンドは、シリーズの中で最も大きい”Big Muff Pi Original”よりも、タイトで抜けがいい印象があります。

まさに、見た目もサウンドも現代仕様のBig Muffであると言えるでしょう。

しかしその分、Big Muff Piらしい極太なサウンドは若干失われているように感じます。

だからと言って、決して悪いサウンドではないので、サウンドの好みでこのNanoを選ぶのも十分アリでしょう。

Little Big Muff Pi

“Little Big Muff Pi”はOriginalとNanoのちょうど中間ぐらいのサイズです。

見た目はOriginal寄りのアルミっぽいデザインなので、「Originalは見た目がいいけど大きすぎるし、Nanoの見た目はあまり好きじゃない…。」という方におすすめです。

気になるサウンドですが、Originalとは若干違った印象を受けました。

あくまで個人の感想ですが、Originalよりもややレンジが狭まり、中低域にかたまりができたようなサウンドです。

ある意味、Originalとロシア製ビッグマフを掛け合わせたようなヴィンテージ寄りのサウンドと言えるでしょう。

Big Muff Original

この”Big Muff Original”が、皆さんの想像されているBig Muffそのものではないでしょうか。

「弁当箱」とも称されるほどのボディサイズに、重量はなんと700g。

エフェクターボードの広いスペースを占有する上、運搬するにはかなり重たく、取り回しの面ではなかなかの厄介者です。

しかし、その音はこれだけ大きく重たいボディでなければ出せないサウンドだと言えます。

Big Muffから連想される「轟音」「音の壁」といったサウンドのイメージを、このOriginalが最も強く感じられるかと思います。

レンジは3種類の中で最も広く、音圧感も最も強いです。

低音域から高音域まで余すとこなく「Big Muffサウンド」を出力できるのは、このOriginalの特権とも言えるでしょう。

「デカくてもいいから、純粋なあの音が欲しい!」「Big Muffはデカくてなんぼ!」という方には、このOriginalが最適解だと言えそうです。

Big Muff Pi(NANO/Little/Original)のデメリット

音作りがシビア

コントロール自体は3つのノブだけで行うので簡単です。

しかし、ノブが3つしかない分音作りがよりシビアになるのです。

音量を上げようと「VOLUME」を上げると音が膨れてボワボワになったり、かといってそれを引き締めるために「TONE」を上げるとキンキン耳の痛くなるサウンドになってしまったり。

コントロールが3つしかないからこそ、その組み合わせが非常に大事なのです。

しかし、そのシビアな音作りの中でようやく自分の理想のサウンドを手に入れた時、そのサウンドの素晴らしさに感動することでしょう。

それほど素晴らしいサウンドは、この奥深くシビアな音作りでないとできないのです。

万能なサウンドではない

Big Muff Piは幅広いジャンルで使用できると先述しましたが、決してどのジャンルにも向いているというわけではありません。

Big Muff Piのサウンドは非常に個性的であるため、ポップス曲に使われるようなクセのないサウンドを出すことはできません。

「Big Muff Piの音を何も知らずに買ったら、予想とは違った音が出て驚いた」という失態はエフェクター初心者の方などにはよくありがちなので、Big Muff Piを買いたい時は必ず試聴や試奏といった下調べを忘れないようにしましょう。

Big Muff Piの自分なりの使い方やアレンジ方法、つなぎ方など

大迫力のギターソロに

「SUSTAIN」をMAX、その他適当にセッティング、ライブでいざという時に使えば、突き抜けるような高音にゴッとでる低音による爆音サウンドでギターソロが弾けちゃいます。

図太いリードトーンでチョーキングやヴィブラートをすれば気分爽快ですし、ライブで盛り上がること間違いなしです。

しかし、使い過ぎには気をつけましょう。

この使い方は自己主張がかなり激しいので、使い過ぎるとバンドメンバーに嫌な顔をされてしまいます。

シューゲイザー風に

Big Muff Piに深めのディレイをかけてかき鳴らせばシューゲイザーっぽい幻想的な雰囲気を醸し出すことができます。

シューゲイザー系バンドのギタリストの方はよくこのような使い方はするかと思います。

また、シューゲイザーミュージックに必須なフィードバック(ハウリング)も、Big Muff Piならカンタンに生み出すことができます。

ギターがジャズマスターやジャガーならばなおさら最高です。

個人的なBig Muff Piの感想と印象

正直、私もこのBig Muff Piをいまだに使いこなせていません。

それでもこれを手放さない理由は、その奥深さに全く飽きないからです。

自分の思い通りのサウンドにならずイライラしながら音作りをしていたら偶然に自分好みのサウンドを発見できたり、バンドアンサンブルに合わせてみて初めてそのサウンドの良さに気づいたり。

とにかく、Big Muff Piを使うたびに新しい発見があるのです。

そんな「新しい発見」を期待してまた次のリハーサルに持って行ったり、次のライブに使ったりするのです。

このBig Muff Piで完成された自分の理想のサウンドはまだ発見できてはいませんが、その理想のサウンドを探すのがとても楽しくて、買った当初からこれを手放せずにいます。

Big Muff Pi(NANO/Little/Original)はこんな人におすすめ

Big Muff Piについて色々紹介してきましたが、私には

  • 「轟音」「音の壁」という言葉に惹かれた人
  • 強烈に個性的なファズが欲しい人
  • シューゲイザーバンドに所属している人
  • 自分だけのサウンドを追い求めたい人

に向いているように思います。

Big Muff Piは一言でいうと「暴れ馬」です。

使いこなすのは確かに難しいですが、その魅力的なサウンド、音作りの楽しさは一度知ってしまうともうこれを手放せなくなってしまいます。

万能で完璧に近いエフェクターは世の中にたくさんありますが、ここまで「生き物」のように奥深いエフェクターを見つけることはできないでしょう。

「生き物」のように自分の思い通りにいかないことは多々あるものの、このBig Muffとではないと見つけられない「新しい発見」があり、ギタリストたちはそこに魅力を感じるのです。

Big Muff Piは、あなたギタリスト人生において、きっと生涯のパートナーとなることでしょう。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる