ビートルズの名曲名盤ランキング!最高傑作から有名曲、隠れた名曲まで全解説

ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリソン、リンゴ・スターによって結成されたビートルズは、わずか8年の活動期間で213曲を生み出しました。その中にはたくさんの名曲がありますが、どの曲が最高の名曲かは誰にもわかりません。

しかし、ベスト盤への収録状況やシングル売上、音楽誌や音楽評論家の評価を参考に、名曲をある程度まで絞り込むことができます。

そんな客観的な評価に個人的な好みを加えた「ビートルズの名曲ランキング」をご紹介します。

目次

ビートルズの名曲ランキング

ビートルズの名曲ランキングにランクインしている曲はビートルズの中でも特に有名曲となっているのでチェックしてください。

一目でわかるビートルズの名曲ランキング

  • 第1位 Let It Be
  • 第2位 Help!
  • 第3位 Strawberry Fields Forever
  • 第4位 She Loves You
  • 第5位 Something
  • 第6位 A Hard Day’s Night
  • 第7位 Hey Jude
  • 第8位 In My Life
  • 第9位 Yesterday
  • 第10位 Penny Lane

第1位 Let It Be

この曲はイギリスでは3位、アメリカでは2週連続1位、ビルボード年間トップ100で9位、ローリングストーン誌(以下 RS誌)の「史上最も偉大な曲500」では20位に選ばれており、解散が迫りつつあったビートルズが生み出した愛すべき名曲です。

名曲パラメーター
人気度
81
音楽誌の評価
83
個人的な評価
77
総合評価
80

背景

1970年3月にリリースされたこの曲は、ビートルズにとって最後のシングルになりました。

この曲のレコーディングは1969年1月、リリースまでの間は、奇跡的な完成度となったラスト・アルバム“Abbey Road”をリリースすることでファンを沸かせました。しかし、このラスト・シングルがリリースされた頃には、ファンの願いは届かず、ビートルズは既に存在していませんでした。

この曲がレコーディングされた「Get backセッション」の様子はドキュメンタリー映画で見ることができますが、正直辛い気持ちにしかなりません。

しかし、メンバーの衝突が絶えないギスギスした状態でも、ビートルズのメンバーは足掻きながら、“Let It Be”という名曲を作り上げました。

サウンド

「ピアノの練習曲」と揶揄されることもありましたが、歌詞の内容やコーラス、オルガンのお陰で神々しさがあります。ゴスペルとまでは言いませんが、教会で歌われていそうです。

また、「原点回帰(Get back)」をテーマにしたレコーディングだったため、極力オーバー・ダビングを控え、サウンド自体はシンプルになっています。

ピアノは右手で淡々と和音を弾きますが、左手は結構細かい事をしています。やはりポールは左利きのベーシスト、低音を上手に活かしています。終盤の“Mother Mary comes to me”のところでは珍しくコードを間違っていますが、OKテイクなのでこれが「正しいアレンジ」なのでしょう。

この曲を語る上でビリー・プレストンのオルガンを忘れられません。抑えた演奏に徹しながら、ここぞという場面ではしっかりと存在感を発揮し、ビートルズの曲に溶け込んでいます。

ジョージのギター・ソロは、ロック・ギターのお手本のようなフレーズでありながら、曲の雰囲気を壊さない名演だと言えるでしょう。

多少のテンションも加わりますが、基本的なコードはC-G-Am-Fによるもので、転調もなければ変拍子もないオーソドックスな曲調、歌詞には難解な言い回しもありません。

そんな覚えやすく、歌いやすいメロディは長く人々に愛されています。

夢で聞いた声

ポールによると歌詞に出て来る“Mother Mary”は、聖母マリアであり、またポールの夢に出て来た亡き母でもあると語っています。中期からビートルズのメンバーを実質的に引っ張って来たポールは、自身の完璧主義が原因でメンバーから反感を持たれたこともありました。それでもアルバムや映画のコンセプトでさまざまなアイデアを出しながら、自身も名曲を作り続けたのですから精神的に疲弊していても不思議はないでしょう。ましてやこの曲のレコーディングの頃は、ビートルズがいよいよ分解を始めていたので、かなりナーバスになっていたことが伺えます。

夢の中で亡き母はポールに語りかけたそうです。その言葉が「あるがままになさい」だったのかは明かされていませんが、久しぶりの母の声にポールは勇気付けられたと言われています。

“Let It Be”に収録

第2位 Help!

1965年7月にリリースされたこの曲は、イギリスで4週連続1位、アメリカで3週連続1位、ビルボードの年間トップ100で7位に選ばれるなど、ファンはもちろん、評論家からも支持されている名曲です。

名曲パラメーター
音楽誌の評価
80
人気度
80
個人的な評価
80
総合評価
80

背景

1965年に公開された彼等にとって2作目となる映画のタイトル曲です。

当初、映画のタイトルは“Eight Arms to Hold You!”でしたが、アルバム収録用として最後にレコーディングされたこの曲のインパクトが強かったのか、最終的に“Help!”というタイトルになりました。

映画の内容は前作の映画である“A Hard Day’s Night”に比べると「…」ですが、9枚目のシングルとなったこの曲は当然のように英米でNo.1を獲得。年間シングルチャートでも上位に食い込んでいます。

サウンド

Bmで12弦アコースティック・ギターを掻き鳴らしながら「Help」と歌い始め、アルペジオを挟んでAメロに入りますが、実はこのアルペジオが意外に難しいです。

Aメロは、メインボーカルのジョンをリードするような形でポールとジョージがコーラスを付け、最後のフレーズは一緒にハモるという展開。

スネアとバスタムの連打によるアクセントに続くサビは、一旦ジョンがソロで4小節歌いますが、その後には再びポールとジョージが上の音程でハモり、最後はジョンが最も高音になって“Won’t you please”と絞り出すように歌います。

リンゴは小気味良くシャッフルを刻み、ポールのベースもシンプルな音使いでノリを作り、歌詞の本当の意味とは裏腹に曲を軽快にしています。

最後はお得意の6thによるハーモニーで着地、これぞビートルズといったところですね。

ジョンの悲痛な叫び

この頃のビートルズは多忙を極め、特にジョンは「情緒不安定で自分を見失っていた」と後のインタビューで語っています。ボブ・ディランの影響も相まって、ジョンの内面が少しずつ曲に現れ始めます。前作“Beatles for Sale”に収められた“I’m a Loser”などはその典型、その歌詞の内容は単純な失恋ソングではなく自虐的にも思えます。

ジョンによると元々の“Help!”は、「スローなテンポのメッセージソング」だったそうですが、レコーディングのテイク1を確認してみると、既に完成形と変わらないアレンジとなっています。キャッチーにするためにスローな曲をアップテンポにした事は、結果的に成功だった言えますが、アレンジを変えた事をジョンは後になって悔やんだと言われています。

MBE勲章を授かるなど名誉な事があったものの、アイドルとして扱われる事に疲れていたのでしょう。ジョンがこの曲に込めた「メッセージ」とは、誰に向けたものだったのでしょう?

“Help!”に収録

第3位 Strawberry Fields Forever

この曲は“Penny Lane”と両A面シングルとして発売されましたが、イギリス国内で、彼等のシングルとしては初めて1位に届かず、アメリカでも1位になりませんでした。 しかし、ニュー・ミュージカル・エクスプレス誌(以下 NME誌)の「ビートルズの名曲ベスト50」で1位に選ばれ、音楽評論家やミュージシャンからも支持されている名曲です。

名曲パラメーター
人気度
69
音楽誌の評価
89
個人的な評価
78
総合評価
79

背景

この曲のタイトルは、ミミおばさんに預けられたジョンが幼い頃に通った孤児院の名前を引用しており、そこでの楽しい思い出を蘇らせながら、ジョン自身の内面を自然な言葉で語り掛けています。

ジョンは後のインタビューで、歌詞の“No one I think is in my tree“(僕の木には誰もいない)について「僕は他人と違っていた。生まれてからずっと違っていた」と応えており、子供の頃のジョンは孤独を感じていた様子がわかります。

サウンド

フルートの音のメロトロンで始まるこの曲は、ジョンのセンスが光るギターとジョージのスライドギターが効果的なAパートが約1分、Bパートになるとチェロやトランペットの緊張感のあるアレンジによって、曲の雰囲気は変わります。エキゾチックなソードマンデルやシンバルの逆再生音も加えられ、最後の“Let me take you down”ではポールがハモって歌を盛り上げています。

一旦フェイドアウトしてからメロトロンの逆再生で再びフェイドイン。それがまた消えかかる直前に聞こえてくるのは、かつてファンをザワつかせたお馴染みの“Cranberry sauce”。

偶然か?必然か?

この曲はキーとテンポが違う二つのパートを、ジョンの要望に応えてテープスピードを変えて繋ぎ合わせたというエピソードはファンの間では有名ですが、これは偶然の産物なのでしょうか?

穏やかでシンプルな演奏に徹しているAパートが収められた初期のテイクを聞いてみると、ジョンのボーカルはテープの回転を速くして録音しているようであり、通常のスピードで再生されたテイク6ではジョンの声のピッチは下がっています。つまり、早い段階から少なくてもボーカル・パートはピッチを下げる事が決まっていたようにも思えます。ジョンは自分の声を嫌っているとインタビューで答えていたので、この曲を作る際に自分の声を加工したかったのでしょうか。

では、Bパートはなぜテンポを上げて録音する必要があったのでしょう?通常スピードで再生されたテイク26を聞くと、非常に華やかで軽快であり、この曲の歌詞のイメージから離れてしまっている印象があります。既に完成していたAパートの雰囲気に合わせるために、ピッチを下げる事を前提としてBパートのレコーディングがされたと考えています。

当時の技術ではピッチを変えるためにはテープ操作しか方法がなかったでしょうから、2つのパートのピッチとテンポが合ったことは偶然ではないでしょう。

しかし、そんな余計な詮索はどうでも良くて、テープを繋ぎ合わせたお陰でAパートとBパートのそれぞれ良いところを存分に活かし、テープ・スピードを下げたことで幻想的な雰囲気はかなり増しましたので、偶然であれ、必然であれ素晴らしい曲になりました。

”Magical Mystery Tour”に収録

第4位 She Loves You

1963年8月にリリースされた彼等にとって4枚目のシングルで、アメリカでは“I Want To Hold Your Hand”(抱きしめたい)に続いて2枚目のNo.1ヒット、イギリスでは130万枚も売れ、その後15年間イギリスで最も売れたシングルとなりました。

名曲パラメーター
人気度
81
音楽誌の評価
79
個人的な評価
70
総合評価
76

背景

ビートルズの歌と言えばこの曲のサビの“She loves you, yeah, yeah, yeah”を思い付く人が多いのではないでしょうか?

この曲は、コンサートを終えた後に宿泊したホテルの部屋でジョンとポールが書いたと言われ、3日後にはレコ―ディングしています。ゼロから曲に仕上げるまでの時間が短すぎる…

若い頃から既にジョンとポールは天才。そして努力を怠っていません。

サウンド

イントロは2拍のドラム、そしていきなりEm-A-C-Gのコードでサビに入りますが、その繋ぎにはドラムで2拍3連を挟み、Aメロに入る直前にはハードロックで聞かれるようなジョージのギター・フレーズ。メンバー4人が存在感を発揮する最初の8小節、聞く者の耳と心を鷲掴みにしてくれます。

ボーカルはジョンとポールがハモったりユニゾンになったり1曲通して二人で歌いっぱなしで、ジョージもサビだけに限らずAメロからコーラスを被せてきます。

演奏については、ジョンがリズムギターに徹し、ポールもシンプルなフレーズでベースを弾いています。二人ともボーカルに集中するためでしょうか。小難しい事をしていませんが、やはりセンスが光ります。

この頃のビートルズの勢いがそのまま曲に表されたようで、歌、ハーモニー、演奏どれをとっても欠点が見つかりません。

ジョージVSジョージ

この頃のビートルズはどこに行っても黄色い声援に囲まれる人気アイドルでした。

そんな彼等もスタジオに入ると、ミュージシャンとして曲作りに真摯に向き合っていたようです。この曲のエンディングのG6のハーモニーは非常に印象的ですが、ここで6thを使う事について、プロデューサーのジョージ・マーティンから「ジャズっぽい」と反対されたそうです。しかし、ビートルズのメンバーはそれに逆らって6thのハーモニーにすることを押し切りました。この6thのアイデアはジョンでもポールでもなく、ジョージ(ハリソン)です。

また、歌詞を“I love you”から三人称の“She”にしたのはポールの案だと言われています。その案を活かしたことで「彼女は君が好きだって、悪い気はしないだろ」となり単純なラブ・ソングにならずに済みました。もし、歌詞やタイトルを”I love you”にしていたら、ビートルズはアイドルのままで終わっていたかもしれませんね。

“Past Masters Vol.1”に収録

第5位 Something

1969年、アルバム“Abbey Road”からシングル・カットされたこの曲は、ジョージにとって初のA面となりました。英米でトップには届きませんでしたが、BBCの調査によるシングル売上ランキングで15位、RS誌、NME誌のランキングでもしっかり上位に入る名曲。ビートルズのソングライターはレノン&マッカートニーだけではありません。

名曲パラメーター
人気度
70
音楽誌の評価
91
個人的な評価
67
総合評価
76

背景

ソフトで優しいこの曲は、ジョージにとって最高傑作であり、ビートルズにとっての名曲です。

歌詞はジョージの妻パティに向けられたもので、内容は「超」が付くほどのラブ・ソング。インド音楽に夢中になっていたあの頃のジョージは何処へ?

この頃のレコーディングではメンバーが揃う事がなく、みんな別々に作業を行っていました。ファンの間でも解散説が囁かれ始め、それは正に時間の問題でしたが、そこはやはり一流のミュージシャン。この曲はもちろん、他のアルバム収録曲も完成度が非常に高いことに改めて驚かせられます。

サウンド

タムタムとバスタムによる16分3連とチョーキングを交えたギターで始まるイントロ、そしてドラマチックなギター・ソロは、ジョージの友人であるエリック・クラプトンがプレイしているとの説もありますが、正直どちらでもいいでしょう。誰が弾いたのだとしても素晴らしいプレイなのですから。

曲中のモジュレーションを掛けたギターのバッキングもジョージですが、そのプレイ・スタイルはまるでジョンそのもの。それに満足したのか、ジョンは主にオルガンを弾いていますが、これがまた効果的です。

ポールも16分音符を多用したフレーズを弾いていますが、効果的ながらあまり目立たずにジョージのボーカルやギターを引き立ててくれているようにも思えます。

リンゴのドラムも曲中では落ち着いてリズムを刻んでいますが、“You’re asking me will my love grow”からはスネア、タム、バスタムで16分3連を叩きながらハイハットまで挟み込んで曲を盛り上げています。さすがリンゴ!

あの人も絶賛

英米でNo.1にこそなれませんでしたが、この曲は“Yesterday”に次いでさまざまなアーティストにカバーされており、あのフランク・シナトラでさえも「最高のラブ・ソング」と絶賛しています。

この曲の原型は“ The Beatles”(通称 White Album)のレコーディング中にピアノで作られ、歌詞の出だし“Something in the way she moves”は、アップル・レコードと契約していたジェイムス・テイラーの曲名から拝借したと言われています。

“Abbey Road”に収録

第6位 A Hard Day’s Night

1964年7月にリリースされたこの曲は、イギリスで4週連続1位、アメリカで2週連続1位、BBCの調査によるシングル売上ランキングで17位、ビルボードの年間トップ100の13位となりました。

名曲パラメーター
人気度
78
音楽誌の評価
75
個人的な評価
75
総合評価
76

背景

“ビートルズを作った男”と言われるマネージャーのブライアン・エプスタインの猛アタックにより、ビートルズはアメリカの人気番組“エド・サリヴァン・ショー”に出演、業界大手のキャピタル・レコードとも契約を結び、アメリカ進出を果たすことができました。

英米でトップ・アイドルの座を不動にした彼等の人気は世界中に広がり、1965年には彼等の初主演映画が公開されました。その映画のタイトル曲が“A Hard Day’s Night”。

作者のジョンによれば、このタイトルはリンゴが何気なく口にした言葉を引用したと語っています。

サウンド

イントロの「ジャーン」を聞いただけで、ファンでなくてもビートルズの曲だとわかるのではないでしょうか?この12弦ギター、ベース、ピアノで奏でたDsus4(諸説あり)のコードは、後の彼等の傑作“A Day in the Life”のエンディングの和音に負けないほど強烈なインパクトがあります。リッケンバッカーの12弦ギターは、ビートルズの曲で既に使われていましたが、”A Hard Day’s Night”のイントロやアウトロで聞かれるサウンドは、この曲のイメージにピッタリです。

ボーカルは主にジョンで、ポールがハーモニーを重ねていますが、“When I’m home”からはポールの独唱というか絶唱、こうしたボーカル・パートの割り振りも完璧です。

間奏の早いフレーズはギターとピアノによるユニゾンを、テープスピードを半分にして録音しています。こうしたテープ・スピードの操作は後の彼等のレコーディングに欠かせない手法となりました。

なお、このアルバムから4トラックでレコーディングされています。

24時間で完成?

この頃は仲の良かったメンバーですが、ジョンとポールの間には「どちらがシングルのA面をモノにするか」という競争があったそうです。

そのためか、タイトルが“A Hard Day’s Night”に決まると、ジョンは一夜にしてこの曲を書き上げたと後のインタビューで語っています。もっと恐るべきことは、この曲の作曲からレコーディングまでが約24時間で行われた事。

前述のテープ操作ではありませんが、ビートルズのメンバーや周りのスタッフ全員の人生が進むスピードを半分にしないと、こんなスケジュールで名曲を完成させることは不可能。この頃は英米でのコンサートやテレビ出演で忙しいばかりか、シングルやアルバム・リリースのペースも異常です。凡人には真似できない才能と努力の賜物と言わざるを得ません。

それともビートルズは今で言う“ブラック”だったのでしょうか?

“A Hard Day’s Night”に収録

第7位 Hey Jude

この曲はイギリスで3週連続No.1、アメリカでは9週連続No.1を達成。その年のビルボードの年間ランキングでも1位、RS誌のランキングでも8位となる偉業を成し遂げ、ビートルズで最も成功したシングルとなりました。

名曲パラメーター
人気度
83
音楽誌の評価
76
個人的な評価
65
総合評価
75

背景

1968年、ビートルズのメンバーによりアップルが設立。その中核事業であるアップル・レコードで、最初にリリースされたシングルがポールが書いた“Hey Jude”とジョンの“Revolution”でした。

前年の1967年には、ビートルズを育てたマネージャーのブライアン・エプスタインが亡くなり、メンバーの間に少しずつ不協和音が生まれていました。また、マハリシの瞑想アカデミーへの参加、ジョンがヨーコに夢中になり始めたのもこの頃です。音楽活動は順調と言えましたが、それ以外では少しずつ暗い闇が立ち込めていました。

そうした中でジョンは妻のシンシアと別居しており、ジョンの息子で当時はまだ幼かったジュリアンを気遣ったポールが、“Hey Jules”となんとなく歌ったことが、この名曲の誕生秘話です。

サウンド

イントロがなくピアノと歌が始まるこの曲は、彼等にしては比較的シンプルな構成です。最初の8小節はピアノとポールのボーカル、その次の8小節ではジョンのアコギとリンゴのタンバリンが入り、そしてジョンとジョージがコーラスを歌い、その次からはドラムが入り、ジョンが低い音程でハモり、そして「Better better…Oh!」で絶頂を迎え「Na na na…」の大合唱へと続く。

7分を超える大作となったこの曲の後半4分は「Na na na…」ですが、ポールはエモーショナルにシャウトを繰り返したり、ゴージャスな40人編成のオーケストラが加わるなど変化を付けてくれます。

ジョージの出番が少なくて残念ですが、名曲と呼ぶにふさわしい出来になりました。

頑張れ!ジュリアン

この曲はポールが一人で作り上げましたが、“The movement you need is on your shoulder”(君がやるべきことは、君の肩に乗っている)の歌詞について納得できず、ジョンとヨーコにデモ・テープを聞かせて意見を求めたと言われています。ジョンは「すごいじゃないか!」と絶賛したそうですが、そもそもジュリアンが悲しむ原因を作ったのはジョンとヨーコのように思えますけど。それを知りながら意見を求めたポールもなかなかです。やはり天才達の感覚は一般人の理解を超えています。

ちなみに、ジョンは後のインタビューで「僕に向けられた曲で『Hey John』だったのさ」とこの曲について語っています。当初の予定ではジョンの“Revolution”がシングルのA面になるはずでしたが、結局は逆になってしまいました。ジョンが渋々ポールにA面を譲ったのは「自分に向けられた曲」だと思っていたからでしょうか?

“Past Masters Vol.2”に収録

第8位 In My Life

シングル・カットはされませんでしたが、NME誌の「ビートルズの名曲ベスト50」で12位、RS誌の「史上最も偉大な曲500」で23位、同誌が2012年に発表した「史上最も偉大なアルバム」ではこの曲が収録された”Rubber Soul“が5位に選ばれるなど、音楽評論家やミュージシャンから高い支持を得ている名曲です。

名曲パラメーター
人気度
64
音楽誌の評価
84
個人的な評価
75
総合評価
74

背景

1965年にリリースされたアルバム”Rubber Soul“は、ビートルズのサウンドが大きく変わった事を世に知らしめました。1ヶ月かけてレコーディングされたこのアルバムは名曲揃いで、”In My Life“はその中でもトップ・クラスでしょう。

「この曲を書いたのは僕だ」と、ジョンとポールは自分の主張を曲げなかったようですが、リード・ボーカルがジョンで、歌詞の内容にもジョンの雰囲気があるのでジョンによる曲だと思います。屈指の名曲なのでポールも引き下がりたくなかったのでしょうね。

もちろんレノン&マッカートニーの黄金コンビが作った事実は変わりませんけど。

サウンド

静かなイントロで幕が開けると、ジョン、ポール、ジョージの3人によるコーラスがほぼ1曲を通して聞かれます。

そんな美しいコーラスを際立たせるためか、演奏は控えめで、特にギターはフロント・ピックアップによる中低域を強調したマイルドなトーンを選び、ハープのように弦を撫でるように静かにコードを鳴らしています。

リンゴもバスドラとスネア、3拍目の裏だけにハイハットを挟む形でAメロを進み、サビの3声ハーモニーの部分はトップ・シンバルとタンバリンのみにして、曲の雰囲気を壊さないドラミングに徹しています。

間奏でジョージ・マーティンが演奏したピアノは、テープ・スピードを落として録音、通常速度で再生するとハープシコードのような音質になり、この曲を格調高くすることに貢献しています。

人生で出会った全ての人に

“In My Life I Love You More”(人生での何よりも君を愛している)とする歌詞の内容から、この曲はラブ・ソングの部類に入るとは思います。

しかし、後のジョンによる回想では、「僕自身の人生を意識して書いた」「懐かしい場所が歌詞になって浮かんできた」と語っており、ジョンがそれまでの人生で出会った全ての人達に向けたラブ・ソングという一面もあります。

レノン&マッカートニーが作ったこの曲はジョージもお気に入りで、解散後のソロ・コンサートで歌詞を変えて歌ったところ、観客から大ヒンシュクを買ったとか。ジョージに悪気はなかったんでしょうけど、ファンにとってはそれほど大切な曲なのでしょうね。

”Rubber Soul“に収録

第9位 Yesterday

アメリカで4週連続1位、RS誌の「史上最も偉大な曲500」で13位に選ばれたこの曲は、ビートルズがまだアイドル扱いされていた時期に作られた珠玉のバラードで、彼等にとって最も有名な曲の1つでしょう。

名曲パラメーター
人気度
74
音楽誌の評価
65
個人的な評価
75
総合評価
71

背景

ポールが夢の中で聞いたメロディを、起きてからすぐにピアノで再現したらこの曲が生まれてしまった。

あまりにも簡単に曲が完成したので、ポール自身も「以前どこかで耳にした誰かの曲」だと思い、周囲の人達の前で歌い「何かの曲に似てない?」と聞いて回ったそうです。まるでおとぎ話のようなエピソードですね。

この曲は、アルバム“Help!”に収録され、1965年にアメリカでシングル・カットされましたが、イギリスでは「バンドのイメージに合わない」との理由でメンバーがシングル・カット拒否し、解散後の1976年までシングルとしてリリースされることはありませんでした。

サウンド

この曲は“バラード”なのでスローなイメージがありますが、意外にテンポは速いです。また、この曲のAメロは7小節という珍しいパターンになっていて、6~7小節の“I Believe In Yesterday”が一層際立っているように感じます。

演奏はポールのギター1本と弦楽4重奏のみで、他のメンバーの出番はありません。

キーがFのこの曲は、ギターのチューニングを1音下げることで、3弦と4弦を開放弦にしたGのフォームでイントロが弾けるようになります。ギターを弾く右手は親指で低音弦、他の指で和音を鳴らしていますが、テンポが速いので実際弾いてみると左右の手は結構忙しいです。

ポールのアイデアで加えられた弦楽4重奏は、2コーラス目から静かに音を立ち上げ、基本的に長めのトーンで曲を支えます。徐々に音数を増やし、サビでは歌メロに添ったりしながら、終盤ではバイオリンの高い音で切なさを強調します。

アレンジはもちろんジョージ・マーティンですが、「あざとい!」と言いたくなるほど甘美です。

成功した「初の試み」

当初は“Scrambled Egg”と呼ばれていたこの曲は、1964年6月14日にレコーディングされました。その2時間前には“I’m Down”のレコーディングで、ポールは絶唱していたとか。喉が潰れなくて良かったですが、もしかしたら“I’m Down”の疲労のお陰(?)で、感情を抑えた素晴らしい歌唱になったのかもしれません。

また、ビートルズのメンバーが単独でレコーディングした最初の曲であることに加えて、ロック・グループの曲でストリングスを使った最初の曲となりました。後に彼等が数々の名曲を生み出した「実験的なレコーディング」は、この時、既に始まっていたのです。

後のインタビューでこの曲のことを聞かれたジョンは「いいんじゃない」と素っ気なく応えていますが、自分の身近にこんな素晴らしい曲を書ける同業者がいたら、誰でも嫉妬してしまいますよね。

これだけの名曲なので、ソロになってもポールは歌い続けましたが、“Now I Long For Yesterday”(今は昨日が恋しい)の1節を歌う時はどのような心境だったでしょう。

“Help!”に収録

第10位 Penny Lane

この曲は、“Strawberry Fields Forever”と両A面シングルとして1967年にリリース、イギリスではトップに届きませんでしたが、アメリカでは見事1位になり、ビルボードの年間トップ100で55位に選ばれました。

名曲パラメーター
人気度
79
音楽誌の評価
55
個人的な評価
75
総合評価
69

背景

新しいアルバムのコンセプトは「ビートルズの少年時代」の予定だったので、先行リリースされた2曲はいずれも故郷リヴァプールの実際の地名や施設を歌ったものでした。

ジョンが書いた“Strawberry Fields Forever”は、ジョン自身の幼少期と彼の内面を映し出した曲ですが、ポールがメインで書いた”Penny Lane“は、タイトルと同名の通りに住む人々の日常を歌詞にして、メロディも曲の雰囲気も明るく仕上げています。

次のアルバムはご存じの通り「ビートルズの少年時代」をコンセプトにしたものではなくなりましたが、先行リリースされた2つの名曲の雰囲気を継承しつつ、更に突き抜けたコンセプトで世界中を驚かせました。

サウンド

イントロなしでポールのダブル・トラックによるボーカルが始まり、コーラスはサビや間奏でわずかに聞かれる程度に抑えられています。

演奏は、ピアノが最初から最後まで4分打ち、ベースはランニング・ベースのように音階を下降し、BからBmに転調してからは少しずつ動き始め、サビではノリを変えています。

ピアノの音は、やや揺れているように聞こえますが、複数のピアノをオーバー・ダビングしたことや、アンプのトレモロを通したことによる効果だと言われています。

ギターは聞こえて来ませんが、その代わりブラスとベルが効果的に使われ、曲に彩りを添えています。また、間奏のピッコロ・トランペットは、ポールがテレビで観た“ブランデンブルグ協奏曲”をヒントにしたメロディを口ずさみ、それをジョージ・マーティンが譜面にしたとの伝説があります。

歌詞に隠された秘密

綺麗なメロディ・ラインと華やかなサウンド、バッハの曲にヒントを得た間奏など、ジョンの“Strawberry Fields Forever”とは対照的な雰囲気がこの曲にはあります。

歌詞の内容は、ポールが故郷を懐かしんで作ったことは確かですが、故郷を思い過ぎたのか、リヴァプールの不良少年が使う卑猥なスラングも歌詞に入れてしまっています。リリースされた当時、この曲を聞いたリヴァプールの人達は吹き出したりしなかったのでしょうか?

こうした卑猥な言葉を含んだ歌詞をシングルにして、後に語られる名曲にしてしまうビートルズの才能と冒険心には脱帽です。この曲の歌詞の一部をジョンが手伝ったと言われていますが、もしかして…

”Magical Mystery Tour”に収録

ビートルズの隠れた名曲ランキング

「ビートルズの名曲ランキング」はいかがでしたでしょうか?

名曲ランキングに入った “Let It Be”や“ She Loves You”、“Yesterday”などであれば有名なので、ビートルズに興味が無い人でもメロディは聞いたことがあるのではないでしょうか。

しかし、シングル・カットされず、ベスト盤にも収録されない隠れた名曲も是非知って欲しい!

そこで、次は「隠れた名曲ランキング」と称して少しだけマニアックな5曲を取り上げ、その曲が制作された背景やサウンドなどに迫ってみました。

一目でわかるビートルズの隠れた名曲ランキング

  • 第1位 Happiness Is A Warm Gun
  • 第2位 For No One
  • 第3位 Getting Better
  • 第4位 Tomorrow Never Knows
  • 第5位 Baby’s In Black

第1位 Happiness Is A Warm Gun

隠れた名曲パラメーター
クオリティ
85
難解度
72
マニアック度
68
隠れた名曲度
75

背景

“White Album”と呼ばれるアルバム“The Beatles”のレコーディングでは、メンバーの個性がそれぞれの曲に反映され、たくさんの名曲が生まれました。しかしその一方で、メンバー間に深い溝が生まれ、レコーディング中も度々衝突をしていたと言われています。

自分の曲には集中するものの、他のメンバーの曲は後回しにしたり、単独でレコーディングすることもあったとか。スタジオ内にヨーコがいたことも余計な緊張を生む原因になったでしょうし。

この曲のタイトルは、ジョージ・マーティンが持っていた銃の雑誌から引用していますが、歌詞に出て来る“mama”はヨーコのことだったのでしょうね、やっぱり。

ちなみに、当時は歌詞の内容が性的であることを理由にBBCでは放送禁止となりました。

サウンド

ギターの静かなアルペジオで始まると、鋭い音でギターがDm6とAmのコードを刻み始めます。ここの歌詞は難解過ぎて何のことやら。やがて3拍子のパートに入ると、ファズの効いたギターで奏でたメロディに応じて“I need a fix ‘cause I’m going down”をオクターブでハモり、その後は変拍子で“Mother Superior, jump the gun”と修道女を急き立てます。

最後のパートはC-Am-F-Gのコード進行になって、曲調は落ち着きますが、そこにも突然8分の12拍子が入るので聞いている側は最後までのんびりしていられません。

衝動が産んだ傑作

大まかに3つのパートに分かれているこの曲は、静かな立ち上がりから最後のパートの絶唱まで8分の9拍子や3拍子など複雑な展開、ジョンの感情の赴くままに作られたと想像できますが、しっかりと1曲に仕上げているところが凄い!

リズムトラックだけで70テイク録音して、その内の2つのテイクを繋ぎ合わせたと言われています。これだけの大仕事をやり遂げたジョンの執念に驚かされますが、ややこしいリズムながら落ち着いてドラムを叩き続けたリンゴにも拍手です。

ボーカルはもちろん、コーラスもほとんどジョン一人だったという説がありますが、ポールとジョージはこの曲を高く評価していて、もしメンバー全員が曲作りに関与していたらどうなっていたのか妄想してしまいます。

ジョンの衝動がジョン自身に作らせたこの曲は、本人だけでなくメンバーが絶賛しており、正に隠れた名曲と言えるでしょう。

“The Beatles”に収録

第2位 For No One

隠れた名曲パラメーター
上品さ
83
切なさ
68
マニアック度
69
隠れた名曲度
73

背景

ビートルズ6枚目のアルバム“Rubber Soul”に衝撃を受けたビーチボーイズのブライアン・ウィルソンが、彼等の名アルバム“Pet Sounds”を発表しました。それに触発されたポールがレコーディングの主導権を握って作られた“Revolver ”は、英米を代表するコンポーザー同志の化学反応が起こした一種の奇跡です。

このアルバムのポールの曲はどれも素晴らしく、例えば“Eleanor Rigby”や“Here, There And Everywhere”などは、ビートルズの代表曲と言って良いでしょう。

しかし、このアルバムには隠れた名曲があります。休暇中に訪れたスイスの貸別荘で書き上げたと言われる“For No One”はポールの作品の中で最も上品な曲です。

サウンド

イントロなしで歌い始めるパターンは、ビートルズでは珍しくありませんが、派手なイントロの曲が多いこのアルバムでは逆に新鮮です。

ハープシコードのような音を出すクラビコードという楽器で「ンータッタッタッ」と繰り返し、ベースは基本的におとなしめですが、サビの“No sign of love behind her tears”では歌メロに添うように音階を駆け上がります。同じくサビの部分で聞こえるピアノは、この歌に登場する女性の本心をドラマチックに再現しているようにも感じます。

間奏のフレンチホルンのメロディラインは明るいものの、出しゃばり過ぎず、落ち着いたこの曲の雰囲気に合っていて、エンディングでも余韻を残す役目を果たしています。

切ないまでの上品さ

この頃からポールは、その才能を存分に発揮させます。ジョンやジョージも新しいサウンドを取り入れていますが、ソング・ライティングについてはポールが頭一つ飛び出ています。

この曲のレコーディングは、ポールとリンゴ、フレンチホルンの奏者であるアラン・シビルの3人だけで行われ、ジョンとジョージはレコーディングに参加していません。コーラスもギターもないこの曲では単に参加してもらう必要がなかったのでしょう。メンバー間に深刻な確執があった後期のレコーディングの時とは事情が違うようです。

なお、ビートルズが解散してから十数年が経った1984年に、ポールが発表した“ヤァ!ブロード・ストリート”にもこの曲が収録されています。ポールもこの曲に思い入れが深かったのでしょう。

2分にも満たないこの曲の歌詞は、その前後に長い物語がある事を想像させ、上品なサウンドで優しく包み込んだ名曲中の名曲です。

“Revolver”に収録

第3位 Getting Better

隠れた名曲パラメーター
チームワーク
78
クオリティ
70
マニアック度
45
隠れた名曲度
64

背景

神格化されている“Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band”は、アルバム収録予定だった“Strawberry Fields Forever”と“Penny Lane”をシングル・カットしたためか、ずば抜けた曲が無いという意見があります。しかしアルバム内の個々の楽曲はどれも素晴らしく、アルバムのコンセプトやレコーディングにおいて、主導権を握ったポールはソングライターとしてもプレイヤーとしても更に進化を続けました。

この曲は、オーストラリア・ツアーの際に体調を崩したリンゴの代役を果たしたジミー・ニコルの口癖「だんだん良くなるさ」を拝借し、ポールとジョンによってわずか12時間で作られたと言われています。

サウンド

ジョージによるG音オクターブ奏法の歯切れの良いイントロで始まり、AメロのコードはGとCの繰り返し、ポールのベースは時々オカズを入れながら2オクターブの間を行ったり来たりします。サビに入るとベースラインは踊るように動き出しますが、歌を邪魔しない音選びのセンスとリズム感がニクい。

“I used to be cruel to my woman”からの4小節では3人によるハーモニーとタンブーラ、コンガがシンプルな構成の曲に変化を与え、エンディングに近付くとジョージ・マーティンがピアノの弦を叩く音が聞こえてきます。

ポールがメインの曲ですが、ジョンとジョージのコーラスワークがイカしていてチームワークの良さが伺えます。

底なしの才能

ポールらしく明るくキャッチーな楽曲ですが、歌詞の内容は前向きながらやや重めです。その原因はジョンです。

リードボーカルであるポールの“A little better all the time”(少しずつ良くなるさ)の次に合いの手の様に入る“It can’t get no worse”(これ以上悪くならないさ)は、ジョンのアイディアであり、この1フレーズは「最悪の状態にいる」ことを意味しています。

たった1行の捻りを加えたことで、歌詞全体に奥行きが生まれたことをポールも評価していて、二人による共作の素晴らしさを改めて感じます。

レノン&マッカトニーが生み出した曲の中で、この曲の知名度は低いと思いますが、二人の底知れぬ才能を気付かせてくれる名曲だと言えるでしょう。

“Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band”に収録

第4位 Tomorrow Never Knows

隠れた名曲パラメーター
革新性
95
わかりやすさ

22
マニアック度
73
隠れた名曲度
63

背景

コンサート活動に別れを告げたビートルズのメンバーは、3ケ月の休養を取ってから新しいアルバムのレコーディングに入りました。最初にレコーディングされたこの曲は、“MarkⅠ”または“The Void”と呼ばれていましたが、リンゴにより“Tomorrow Never Knows”と名付けられました。

作者のジョンは、歌詞を“チベットの死者の書”から引用し、サウンドは「数千人の仏僧が一斉にお経を唱える」「ダライ・ラマが山頂で歌っているような感じ」に仕上げたかったらしいです。カモメ群れが鳴きながら飛び回っているようにも聞こえますが、ジョンが理想としたサウンドになったようです。

サウンド

それまでになかった前衛的なサウンドがこの曲の魅力です。

「ビヨ~ン」というシタールで始まり、個性的ながら淡々と同じフレーズを繰り返すベースとドラムは、テンポは速くないものの不思議な疾走感があります。その後の強烈なアレンジを見越しての事か、リズム・トラックのアレンジは不気味なほどシンプルです。

カモメの大群、シタール、ホーンとストリングスのテープループ、逆回転のギターソロ、エンディングはなぜか華やかで明るいピアノ(ジョージ・マーティン?)。

楽曲の録音のはずなのにドラムとベース、シタールぐらいしか演奏していませんが、CとB♭の2つしかコードを使わず、その代わり無数のSEを重ねたこの曲に、余計な楽器は不要だったのでしょう。

スタジオは実験室

メンバーは自宅でこの曲に使うための奇妙な音を作ってスタジオに持ち込み、そのテープのスピードを変えたり逆回転させたりして再生、ジョンに至っては8本のテープをループさせて8台で再生し、フェイドインとフェイドアウトを繰り返したと言われています。ジョンのボーカルはハモンド・オルガン用のレスリー・スピーカーを通され録音、「ダライ・ラマ風」になったことに満足した様子。天才の感性は本当に理解できません。

本格的に始まった実験的レコーディングは大成功を収めましたが、1966年のリリース時にこの曲をリアルタイムで聞いた人達はどう思ったのでしょう?これほど革新的な曲が50年以上も前に生み出されていたことに改めて驚きを感じます。

この曲で使われたレコーディング手法は、後の音楽業界に多大な影響を残しており、歴史的な価値が高い曲だと思います。

“Revolver”に収録

第5位 Baby’s In Black

隠れた名曲パラメーター
チームワーク
82
切なさ
74
マニアック度
34
隠れた名曲度
63

背景

この曲は、ジョンとポールによる共作で、1964年にリリースされた4枚目のアルバム“Beatles for Sale”に収録され、このアルバムの収録曲の中で一番最初にレコーディングしています。

この頃の彼等は、映画“A Hard Day’s Night”の公開、1か月に及ぶアメリカ・カナダ公演、レコーディング、そしてイギリス公演と続き、休日はほとんど無かったといいます。

その少ない休日さえもレコーディングで潰れるという有り様でしたが、ビートルズは名曲を作り続けました。

サウンド

全体的にアメリカっぽい曲が並ぶアルバムで、この曲のイントロもダブル・トラックで録音されたカントリー風のギター・フレーズで始まります。イントロだけでなく間奏でもトレモロアームを使っていますが、この曲のニュアンスを再現するのは結構難しいです。この頃のジョージは、CW調のギター・フレーズを多用していますが、この曲のフレージングや音質はベストの部類だと思えます。

曲中のアコギはジョンによるもので、お気に入りのJ-160Eを強弱付けながら全体的に軽いストロークで弾いています。

ジョンとポールが最初から最後までハモるオリジナルはこの曲だけだというのは意外です。

特に“Oh how long will it take”の高い音程のポール、それに対して7thの音程から下がるジョン、ここのハーモニーはこの曲の聞きどころです。

コンサートの定番曲

この曲は、彼等のコンサートで演奏される機会が多く、1966年に行われた武道館公演のセットリストにも入っていました。この頃の彼等には珍しい8分の12拍子だったので、ロック調の曲が多くなるコンサートに変化を付ける意味でも重宝されたのかもしれません。

曲調は明るく、ジョンとポールのボーカルも元気に聞こえますが、歌詞は「喪服を着た彼女」に宛てた内容です。この哀愁が漂う歌詞の原因は、ジョンにとって無二の親友であり、メジャー・デビュー前のメンバーだったステュアート・サトクリフの死だったとも言われています。その訃報を受けたジョンは、ショックと悲しみを隠すためにバカ笑いを続けたそうです。

“Oh dear, what can I do?”(どうしたらいい?)は、喪服姿の彼女ではなく、突然亡くなった親友に向けた言葉だったのかもしれません。

少し地味な印象があるアルバムに収録され、シングルとしてリリースされていないためか一般的には目立たない曲ですが、メンバーにとって思い入れの深い名曲です。

“Beatles for Sale”に収録

これだけは持っておきたいビートルズの名盤5選

「隠れた名曲ランキング」はいかがでしたでしょう?

ファンにとってはマニアックではありませんが、一般的にはあまり知られておらず、ベスト盤等に収録されない名曲を厳選してみました。

ビートルズの名曲をまだまだ知っていただきたいので、「これだけは持っておきたい名盤5選」と題して、特におすすめしたい5枚のアルバムをご紹介します。

一目でわかるビートルズの名盤5選

  • 第1位 Rubber Soul
  • 第2位 Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band
  • 第3位 Revolver
  • 第4位 Abbey Road
  • 第5位 A Hard Day’s Night

第1位 Rubber Soul

アイドルからアーティスになったビートルズが生み出したこのアルバムは、1965年12月にリリースされました。彼等の代名詞であるリバプール・サウンドから離れたことで、当時のファンの間では賛否が分かれたと言われています。しかし様々な曲調に挑戦しながらそれぞれを名曲に仕上げ、しかもアルバム全体の統一感も失っていないこのアルバムは紛れもない名作です。

彼等のベスト盤である「ザ・ビートルズ1962年〜1966年(通称“赤盤”)」には、このアルバムから6曲収録され、RS誌が2012年に発表した「史上最も偉大なアルバム」で5位、2020年の改訂版でも35位に選ばれています。

個人的にビートルズの好きな曲を10曲挙げるとしたら、このアルバムから数曲選ぶことは確実で、このアルバムを最も高く評価しています。

名盤パラメーター
人気度
81
音楽誌の評価
72
個人的な評価
88
総合評価
80

背景

前作“Help!”に収録された“Yesterday”は各方面から絶賛されました。そのことに自信を深めた彼等はアルバム制作に意欲を燃やし、彼等にとって6枚目となったこのアルバムは、“A Hard Day’s Night”以来の全曲オリジナルとなりました。

ジョンとポールがたった4週間で書き上げたと言われる曲は、それまでのラブ・ソング中心の歌詞がより深い内容に変わり、コード進行も複雑になりました。当時のジョンは25歳、ポールは23歳です。どれほどの経験を積んだらこれだけの曲が書けるのでしょう?

サウンドは、それまでと同様にギターがメインですが、ファズ・ベース、シタール、ハーモニウム、バロック風のピアノ、そしてパーカッションなどを効果的に使っています。

楽曲の良さを生かしながらもしっかりとアクセントを加えるアレンジが秀逸です。

中期以降のアルバムのように派手なサウンドではありませんが、落ち着いたアレンジであるからこそ、曲の良さが際立ったのかもしれません。

なお、シングル・カットしたらヒット確実な曲がありながら、アルバムのトータル性を重要視したメンバーは、それを拒否したと言われています。

主な収録曲

オープニングの“Drive My Car”は、ジョンとポールのカッコいいハモりが聞ける名曲。主にポールが書いた曲ですが、バラード以外でもポールは天才です。

“Norwegian Wood (This Bird Has Flown)”は、ジョンがメインで書いた美しいメロディをアコギに乗せて歌い、ジョージのシタールがスパイスを効かせています。歌詞はそのまま受け止めても、深読みしてもドラマチックな内容です。

“Nowhere Man”もジョンの曲で、彼自身の内面と孤独を映し出した歌詞をキャッチーなメロディで歌っています。3重コーラスもこの曲の聞きどころです。

“Michelle”はポールとジョンの共作で、憂いがあって小洒落たナンバー。“Yesterday”のレコーディングから2ヵ月も経たないうちに、またしても名曲が誕生しました。でもボブ・ディランはこの曲をあまり良く思っていないらしいです。好みは人それぞれですからね。

アルバム・セールスや音楽評論家の評価では、このアルバムは常に上位に入るものの、「最高」に選ばれることは難しいようです。

しかし、メンバー間のパワー・バランスが比較的良かった時期に作られたこのアルバムには、数々の名曲が収録されていることから、Rubber Soulがビートルズの最高傑作と言えるでしょう。

第2位 Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band

1967年6月にリリースされたこのアルバムは、音楽だけでなくアート、文化にまで影響を与えました。当時はヒット・ソングが求められていた時代にも関わらず、ビートルズは曲やジャケット・デザインも含めてアルバム単位で勝負したのです。

結果は、イギリスでNo.1を28回獲得、アメリカでは15週連続No.1、RS誌が2012年に発表した「史上最も偉大なアルバム」で1位、2020年の改訂版でも24位に選ばれており、ビートルズの最高傑作であることはもちろん、音楽シーンにおいても名盤です。

個人的にこのアルバムを評価すると、名曲が多いと思っている“Rubber Soul”や“Revolver”を下回ります。

名盤パラメーター
人気度
87
音楽誌の評価
73
個人的な評価
76
総合評価
78

背景

「時代を超越している」「音楽の彫刻」「一種の研究だ」「浮世離れした作品」など音楽関係者だけでなく各分野の評論家からもこのアルバムは絶賛されました。ビートルズが世に送り出したこのアルバムは、世界中で社会現象となり、時代を変えてしまうほどのインパクトを与えました。

アルバム・コンセプトのアイデアはポールで、このアルバムでビートルズが扮したのは「ペパー軍曹が演奏を教え込んだ架空のバンド」だと言われています。

この時代はまだ4トラックによるレコーディングでしたが、それまでに培ったスタジオ技術や奇想天外なアイデアを用いて限界に挑戦し、こだわり抜いたサウンド作り上げました。

グラミー賞のジャケット・デザイン賞に輝いたアルバム・ジャケットには、ビートルズのメンバーが尊敬する人物60名が彼等を取り囲むように並んでいます。本人や遺言執行人から写真掲載の許可を得るためにぎりぎりまで交渉が続けられたと言われています。

また、ジャケットに歌詞を掲載したのもビートルズのこのアルバムが初めてでした。

主な収録曲

観客のざわめきを切り裂くようなギター・フレーズで始まるアルバム・タイトル曲は、ポールの作品。コンサート活動をやめたビートルズが、最高のサウンドを携えてステージに戻って来ました。

“With A Little Help From My Friends”はポールとジョンの共作で、ボーカルはリンゴです。リンゴの歌に他の3人がコーラスで会話しているような歌詞が楽しい作品。

“Lucy in the Sky with Diamonds”は、ジョンの息子のジュリアンが描いた絵をヒントにした曲。歌詞は深読みをしなければシュールなおとぎ話として捉えることができます。

ジョンとポールによる全く違うタイプの曲を繋ぎ合わせた“A Day in the Life”はこのアルバムのハイライト。浮遊感のあるジョンのボーカルとリンゴのドラムは最高です。最後のコードは3台のピアノの重ね録りで、40秒以上も続きますが聞き入ってしまいます。

ビートルズの名盤と言えばこのアルバムを避けることはできませんね。第2位は順当なところでしょう。リリースから50年以上経っても未だに高く評価され続けているって凄いと思いませんか?

第3位 Revolver

前作“Rubber Soul”から8カ月後となる1966年8月にリリースされた”Revolver“は世界を驚かせました。そこに収録された曲は大衆音楽などではなく、全く新しいアートだったからです。

イギリスでは1位でチャートに初登場し7週間トップを維持、曲数を減らしてリリースされたアメリカでも6週連続No.1となりました。RS誌が2012年に発表した「史上最も偉大なアルバム」で3位、2020年の改訂版でも35位に選ばれた名盤です。

聞いている者をとろけさせるようなポールの名曲がたっぷり聞けるこのアルバムは、個人的に高く評価しています。

名盤パラメーター
人気度
65
音楽誌の評価
73
個人的な評価
80
総合的な評価
73

背景

久々の長期休養明けに始まったレコーディングは2ヵ月以上も続きました。それまでの短期決戦のようなレコーディングに比べると夢のようですが、濃密で充実した2ヵ月になったようです。なぜなら彼等にとってエキサイティングなレコーディングだったからです。

ビートルズのメンバーからは、誰も聞いたことがないサウンドを作るためのアイデアが沸き出していました。ストリングス、ブラス、シタールなどそれまでのロックでは使われることが少ない楽器の導入、様々な効果音などのSE、テープの回転操作などが代表的です。また、エンジニアのケン・タウンゼントが考案したADTは、ボーカルのダブル・トラックを一発で可能にする優れ物で、現代のフランジャーなどのモジュレーション系エフェクトの元祖とも言われています。

メンバーのアイデアを実現するためにジョージ・マーティンやスタジオ・スタッフは苦労したと思いますが、スタジオで起きた「産業革命」の現場に居合わせることができて幸運です。

もちろん、レコーディング技術の進化だけでなく、彼等が発案したフレーズやアレンジは後の音楽シーンの発展に大きく貢献したと言えます。

主な収録曲

始めてジョージの曲がアルバムの1曲目を飾りました。多額の納税を強いられてきたことに対する皮肉を歌にした“Taxman”は、当時の政治家の実名を歌詞に入れるほど過激な仕上がり。

“Eleanor Rigby”はポールがメインで作り、ジョンも手伝ったと言われています。コンサート活動をやめたとはいえ、演奏は“Yesterday”の倍の人数のストリングスのみです。

“Yellow Submarine”は、後のアニメ映画のタイトルになった愉快な曲。主にポールが書いてジョンも手伝ったと言われています。リンゴのほんわかしたボーカルが曲にマッチしていて、シングルでもリリースされました。

“And Your Bird Can Sing”もジョンの作品で、世界初と言われるツイン・リードが印象的です。今から50年以上も前に…ビートルズ恐るべし。

ミュージシャンや音楽評論家やミュージシャンから支持されているものの、クセの強い曲も多いことも否めません。しかし、尖がったサウンドでは“Sgt.~”を上回り、“Rubber Soul”を発展させた楽曲を揃えた“Revolver”はビートルズの代表作の一つです。

第4位 Abbey Road

ビートルズが最後に制作したこのアルバムは、メンバーの仲が悪かったにも関わらず、ソング・ライティング、演奏、アレンジなど彼等のキャリアの中で最高水準であることは間違いありません。

1969年9月にリリースされたこのアルバムは、イギリスでアルバム・チャートNo.1を18回獲得し、RS誌による「史上最も偉大なアルバム」では、2012年で14位、2020年の改訂版では5位に選ばれており、時代を超えた名作となっています。

個人的には後半のメドレーが苦手なので評価を下げています。アルバム前半に収録されたような楽曲がもっと多ければ、この「名盤5選」で1位だったかもしれません。

名盤パラメーター
人気度
79
音楽誌の評価
73
個人的な評価
66
総合評価
72

背景

本来であれば既にレコーディングが済んでいた“Get Back”(後の“Let It Be”)がアルバムとしてリリースされるはずでしたが、レコーディング風景を撮影したフィルムで映画を作り、アルバムとセットで売り出すことになったためお蔵入り、急遽制作されたのが“Abbey Road”です。

このアルバムでは本格的に8トラックを使ってレコーディングされましたが、機材は進化してもメンバーの関係性には良い進展が見えていませんでした。

ジョンは既にヨーコと活動を始めており、プロデューサーの立場となったポールは他のメンバーの演奏に対して口を出すようになったため、メンバー間の対立はより深刻なものとなっていました。もちろん、そんなことを微塵も感じさせない名曲がたくさん生まれたので、スタジオには毎日にように奇跡が起きていたのでしょう。

なお、このアルバムのジャケットにはポールの死亡説を裏付ける「証拠」があります。

自分の死亡説を聞いたポールは「僕が死んだって?なぜもっと早く教えてくれなかったんだ」と返したそうです。

主な収録曲

アルバムからシングル・カットされたジョンの“Come Together”はチャック・ベリーの曲を盗作したとして訴えられた問題作。

古き良きロックを思い起こさせる“Oh! Darling”はポールの作品で、曲、演奏はもちろんですが、何よりもポールの歌唱が素晴らしい。

リンゴがビートルズとして書いた2曲目の作品となった“Octopus’s Garden”は、彼らしい味わいのある歌い方で、ゴタゴタしていたレコーディングが想像できないほど楽しい曲に仕上がっています。

“Here Comes The Sun”はジョージがエリック・クラプトンの家の庭を散歩しながら作った名曲。アコースティック・ギターで演奏された美しいこの曲はジョージの傑作です。

崩壊を始めていたビートルズは、メンバーそれぞれが一流のミュージシャンとしてレコーディングに臨み、有終の美を飾りました。

奇跡的な完成度となったこのアルバムは、ビートルズの伝説を締めくくるのにふさわしい名盤となりました。

第5位 A Hard Day’s Night

ビートルズにとって3作目となるこのアルバムは、彼等の初主演映画に合わせて1964年7月にリリースされ、イギリスでは21週連続No.1を記録、アメリカでは収録曲を変えてリリースされ、14週連続No.1を達成。ビルボードの年間ランキングでは2年続けて上位につけました。また、RS誌の「史上最も偉大なアルバム」にも選ばれています。

個人的には「好きになれない曲」が全く無いこのアルバムを高く評価しています。

名盤パラメーター
人気度
77
音楽誌の評価
54
個人的な評価
79
総合評価
70

背景

アイドルとして全盛だった彼等は、コンサートやテレビ、ラジオ番組への出演で大忙し。そこに転がり込んだ映画の話は彼等のスケジュールを更にタイトにしましたが、飛躍のチャンスと前向きに捉えたのか、アルバム3作目にして初めて全曲オリジナルとなりました。特にジョンはこのアルバム13曲のうち10曲を手掛け、正に獅子奮迅の働きでした。

リンゴがボーカルを務める曲が無いこともこのアルバムの特徴ですが、映画の主役がリンゴだったのでファンも納得してくれたのではないでしょうか。

その映画はリンゴの名演もあって、公開当時は興行収入1,200万ドル(約43億円)を超える大ヒットとなりました。

主な収録曲

タイトル曲はもちろん彼等の代表曲で、勢いよくアルバムのオープニングを飾ります。

“I Should Have Known Better”では、ビートルズ初期の必殺技であるハーモニカが印象的、このアルバムのレコーディングから使われた12弦ギターによるジョージの間奏もチャーミングです。

“And I Love Her”はポールがメインで作った曲。アコギとボンゴが叙情的な歌を引き立て、タメを効かせたギターの間奏も見事です。

“Can’t Buy Me Love”もポールによる作品で、アルバムに先行してシングル・リリースされ、英米でNo.1になりました。ジョンの曲が多いアルバムでポールも負けていません。

“You Can’t Do That”はジョンらしさ満載のロック・ナンバー。ジョンはボーカルだけではなく、激しいギター・ソロも弾いています。

静かなバラードから激しいロックまでバラエティ豊かなオリジナル曲を揃えた“A Hard Day’s Night”は、初期のビートルズ・サウンドの集大成であり、若かりしメンバーの才能を改めて実感できる名盤です。

ビートルズの名曲まとめ

ビートルズには名曲がたくさんあるので、15曲に絞るのは楽しくもあり大変なことでした。

しかし、曲の知名度や評価の高さなどを考慮したので個人的な好みに偏らず、予想外の曲がランキングに入ったりして面白い結果となりました。どの曲も自信を持っておすすめできる名曲ですので、ビートルズの良さを知っていただけるでしょう。

もちろんランキングに入らない曲の中にも名曲があるので、ビートルズに興味を持つきっかけになればと思っています。

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