BOSS/PH-3とは?
BOSSのフェイザーの歴史はPH-1、PH-1r、PH-2と続いてきました。
結論から申し上げますと、最新機種の多機能でデジタル回路のフェイザー「PH-3」使ってみますと「フェイザーとしては、これ以上盛り込む機能はないんじゃないかな」という印象を受けました。
最新機種と言っても発売されて20年以上の月日がたっています。
その間モデル・チェンジや改良が加えれていないのは「BOSSのフェイザーとしては最終形態」とささやかれている理由だと思います。
BOSS/PH-3のレビューと使い方を紹介していきます。
BOSS/PH-3 Phase Shifterのスペック
商品名 | PH-3 |
メーカー | BOSS |
概要 | Phase Shifter |
特徴 | ・ユニークな音色 ・飛び道具として |
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BOSS/PH-3 Phase Shifterの音質や特徴
コントロール部
- ■ RATE
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揺れのスピードを調整できます。
- ■ DEPTH
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揺れの深さを調整できます。
- ■ RES
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エフェクトの効きの強さを調整できます。
- ■ STAGE
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4,8,10,12とFALEとRISEとSTEPの7種類の位相のキャラクターを選ぶノブです。
4.8.10.12の4段階の数字は大きくなるほどエフェクトのかかりが深くなっていきます。- FALE・・・普通フェイザーは揺れが上下交互にうねりますがFALEモードは下がっていくのみのモードです。
- RISE・・・RISEは逆に上がっていくのみのモードです。この二つのモードはとても個性的で使える音です。
- STEP・・・SETPモードは揺れを切り刻んだように変化していく音が出せます。もはや「フェイザーと呼んでいいものか」と思えるシーケンサーのアルペジエーターみたいな効果が得られます。
タップテンポができる
ペダルを2秒間長踏みするとタップ・テンポの入力受付モードになります。
これにより足で踏むスピードでRATEを調整できます。
エクスプレッションペダルにも対応
エクスプレションペダルを繋ぐと本体のRATEはスルーされて、ペダルを2秒間長踏みすることなくリアルタイムでRATEの変更が可能になります。
ノーマルなフェイズ・サウンドをユニバイブみたいに使ってもよいですし、STEPモードで派手に使っても面白いですね。
BOSS/PH-3 Phase Shifterのデメリット
TAP操作の修業が必要
ライブ中にタップ・テンポの受付モードにするための「ペダルを2秒間長踏みした後、足でテンポを入力」というメンドクサイ儀式の修練が必要となります。
スタジオでバンドの練習中に練習するのがベストですが、他のメンバーに迷惑をかけてしまいます
それに加え、本番中にしくじりますと立ちなおすのに時間がかかります。
PH-3のTAP操作問題の解消は、エクスプレションペダルを購入して使う事。
こうすることでミスはしなくなりますが、エフェクターボードを圧迫してしまうので悩ましい所ではございます。
ちなみに私はエクスプレションペダルを導入しました。
BOSS/PH-3の使い方やアレンジ、音作りのコツ
STEPモードを特化させる。
STEPモードは最高にユニークな音が出せます。
ですから、PH-3はSTEPモード専用のエフェクターとして使っても良いと思います。
出てくる音からインスピレーションを膨らませて、リフやソロを作っていきますと2~3曲PH-3専用の曲が出来てしまう勢いです。
レッチリのジョンフルシアンテが「Throw Away Your Television」のソロでピコピコと奇妙な音を出していますが、その音が出ます。
参考に是非聞いてみてください。
デジタル臭さが気になるならばEPブースターで
個人的には「最近のBOSSのデジタル・シリーズは本当に良く出来ているな」と感心するところが多いです。
しかしPH-3を含むエフェクターはやはりデジタル臭いと気にする方もいらっしゃいます。
しかしPH-3の多機能とユニークな音色は是非ともエフェクターボードに盛り込み戦力として使ってみて欲しいです。
そこで提案なのですが、ギターのすぐ後にエキゾチック社の「EPブースター」などの常にオンで使う「プリアンプ」代わりのエフェクトでアナログ感を押してやれば、後に繋がれたデジタル・エフェクト達のデジタル臭さが消えます。
もしくは、後にアナログ・ディレイを繋ぎ常に薄目にかけておくと同じくデジタル臭さが消えます。
BOSS/PH-3と似ている同価格帯の機材と比較
BOSS/PH-3とMXR Phase90と比較
PH-3は新品で一万円ぐらいで売られています。
同価格帯ですとフェイザーの王道MXRのPhase90や100があります。
BOSSもあえてPhase90などに寄せるサウンド作りはしてない様ですし、同じモジュレーション系のエフェクトではありますが全く別物です。
皆様、ご存知のようにPhase90は数々の有名ミュージシャンも使ってますし、名演奏を支えてきた名機でございます。
ですがPhase90などはユーザーが多すぎて個性的な音を出すには他のエフェクトとの併用などが必要となります。
その点、PH-3は一台でかなりの効果が得られます。
あえて王道から外れ自分だけの音を作りたい方にはPH-3をお勧めいたします。
BOSS/PH-3を実際に使った感想
四段階の通常モードの4と8は薄すぎと言いますかアッサリしすぎていて物足りない印象です。
しかし8と12は現代のロックにマッチするハイファイな綺麗な音が出ますね。
個人的にはRISEが気に入っていますので固定で使っています。
新機能のSTEPモードは本当に飛び道具としては最高ですので、王道の揺れは「Phase90」などに任せてPH-3は飛び道具専用としての使用などもありですよね。
BOSS/PH-3はこんな人におすすめ
■ Phase90などの踏むと音が大きくなるフェイザーが嫌だ。
■ コーラスの透明感のある揺れが嫌い。
■ RATEのスピードをリアルタイムでコントロールしたい。
■ YoutubeでPH-3の試奏動画を見て以来、STEPモードの音が気になってたまらない。
などとお悩みの方にはPH-3をおすすめいたします。
愛用していた古いタイプのフェイズシフターに飽きてしまったり、薄っすらとフェイザーがかかっている大人のサウンドが好きになり気持ちが切り替わったりした方には、是非PH-3の多機能の中から自分だけの音を探してみて欲しいです。
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