ジョンフルシアンテ/ギターの使用機材やエフェクター、アンプの音作りを解説

ジョンフルシアンテ/ギターの使用機材やエフェクター、アンプの音作りを解説

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2019年に復帰した現代的ギターヒーロージョンフルシアンテ(John Anthony Frusciante)。

この記事ではジョンフルシアンテが使っているエフェクターなどの音作りをはじめとする使用ギター機材からその音楽性、逸話、人物像まで詳しく解説していきます。

また、現在ジョンはどのように変化してきているのでしょうか。

目次

ジョンフルシアンテの人物像

生い立ち

ジョンフルシアンテは1970年3月5日にアメリカのニューヨークで生まれました。
両親がミュージシャンということもあり、必然的に音楽を身近に感じて生活をしていたのではないでしょうか。
両親が離婚することによりカリフォルニアに移住し、当時流行していたカリフォルニアパンクと出会い音楽活動を始めていきます。
11歳の時にギターを触り始め、15歳の時に見たレッドホットチリペッパーズに衝撃を受け、全曲のギター、ベース、歌を完コピするくらいのめり込みました。
そして、ジョンが18歳のときに当時レッチリのギタリストだったヒレル・スヴァロクが薬物の過剰摂取で亡くなり、その後継者としてレッドホットチリペッパーズに加入しました。

練習の鬼

天才ギタリストを挙げる時に必ずジョンフルシアンテの名前が挙がりますが、ジョンは天才であると同時に努力家でもあります。
若い頃は1日15時間以上ギターの練習に励み、16歳の時に受けたフランク・ザッパ・バンドのオーディションでは最終選考まで残るほどの実力を身に付けました。
また、ジョンが部屋でレッチリのレコードを流しながらギターの練習をしていたのをジョンの母親が聞いていて、その時のことを
「レコードから流れている曲なのか、ジョンが弾いているのかの区別がつかなかった。」
と語っています。
天才の名を欲しいままにしたジョンですが、今でもギターやシンセサイザーの練習に明け暮れ、数多くの楽曲を聞いて研究しているみたいです。

薬物中毒

自分が憧れていたバンドに若くして加入することができ、その才能が世界に認められたジョンですが、その成功の裏では様々な葛藤に苛まれていました。
レッドホットチリペッパーズの5thアルバム「ブラッド・シュガー・セックス・マジック」がリリースされた半年後に行われたジャパンツアーの最中にジョンは失踪してしまいます。
「みんなには俺が狂ったとでも言っておいてくれ。」
との言葉を残してジョンは帰国してしまいました。
その後はハリウッドにある自宅に籠もってギターではなく絵筆をとり、絵画とドラッグにのめり込んでいたそうです。
そのときのジョンの様子は目を背けたくなるような状態だったとのことです。
部屋には腐敗臭が漂い、歯が抜け落ちて、かさぶたでガサガサになったジョンのような人物が解読不能な詩を殴り書きしていたとのことです。
今まで使っていたギターやアンプは売ったり、2枚のソロアルバムをリリースしたりして得た収入を薬物に使用してしまうほど薬物に依存してしまっていたそうです。
また、幼少期から興味があった絵画に没頭していて、3日3晩寝ないで絵筆を手にしていたそうです。
もう復帰は無理だと誰もが思ったそうですが、2009年のジョン脱退後に加入したジョシュ・クリングホッファーとの出会いがジョンの人生を再起させます。
そして長期のリハビリの末、ジョンはレッチリのメンバーとして復活します。

ジョンフルシアンテの使用ギター

フェンダー ストラトキャスター

ストラトキャスターはジョンの代名詞と言っても過言ではないと言っていいほど使用頻度が高いギターです。
様々な年代のヴィンテージのストラトキャスターを所持していますが、一番使用頻度が高いのが60年代型のストラトキャスターです。
この時代のストラトキャスターは指板がローズウッドタイプになっていて、メープル指板の50年代型よりも丸くてブルージーなサウンドが特徴です。
様々なジャンルを聞いてプレイに取り入れているジョンですが、彼の根幹にあるのはブルースで、プレイにも一番色濃く反映されています。
そのため、メイプル指版の50年代型よりロースウッド指板の60年代型の方がしっくりときているのかもしれません。
また、ジョンと言えば「泣いているかのようなギターソロ」がプレイの特徴の1つですが、

フェンダー テレキャスター

レッドホットチリペッパーズのベストライブの1つと言われているスレインキャッスルでのライブで使用している姿が印象的です。
普段使用しているストラトキャスターより太い音が特徴的です。
同じ曲でもライブによってストラトを使ったり、テレキャスを使ったりとしているので、その時の気分やコンディションによって使い分けているのではないかと思います。

グレッチ ホワイトファルコン

レッドホットチリペッパーズの代表曲「Califorinication」や「Otherside」で使われています。
ジョンの購入価格はなんと100万円を超えている高級ギターです。
音色は哀愁が漂う枯れた音で、アルペジオがきれいに鳴る印象です。

その他

曲や時期、ソロ活動かバンド活動かで使用しているギターを分けているようです。
使用頻度はあまり多くないですが、フェンダー・ジャガーやヤマハ・SG2000、テイラー・314CEなども確認できます。

ジョンフルシアンテの使用エフェクターと音作り

ジョンの足下ですが、初期と現在を比べるとエフェクターの変化がとても著しいことに気付きます。
初期は空間系やモジュレーション系のエフェクターを必要最低限の2〜3個ほどしか使用していませんでしたが、現在ではディレイだけでも複数使用したり、歪み系のエフェクターを多用したりとバラエティ豊かな音を奏でることができる足下になっています。その中でも代表的なエフェクターについて紹介いたします。

BOSS DS-2 Turbo Distortion

歪エフェクターだけでも複数使用しているジョンですが、デビューから現在まで、長期間に渡って愛用している歪系エフェクターがBOSSのターボディストーションです。
ターボディストーションはメジャーなエフェクターでプロ、アマ問わず多くのギタリストが使用していますが、ジョンのターボディストーションのセッティングは異質と言わざるを得ません。
まず、ターボディストーションは歪の種類を「ノーマル」とより歪む「ターボ」の2つを選ぶことができますが、ジョンは「ターボ」でセッティングしています。
そして、歪の量を決める「DIST」と音色を決める「TONE」をマックスの状態にするという極端なセッティングをしています。
このセッティングで得ることができるサウンドはレッチリの代表曲「Dani California」のサビとギターソロで聞くことができます。
この極端なエフェクターのセッティングとストラトキャスターのフロントピックアップ、マーシャルアンプの3つを組み合わせてみると、とても太く、迫力のあるサウンドを出すことができます。

BOSS CE-1 Chorus Ensemble

このコーラスペダルもジョンが初期から使用している代表的なエフェクターです。
このエフェクターはBOSSのペダル第一号として生産された古いエフェクターのため、現在生産されている同社のコーラスペダルと比べると音質は劣化して聞こえますが、その「劣化」をジョンは気に入っていると思います。
まず、ジョンはこのペダルを普通のコーラスペダルとして使用せず、2つのアンプを同時に鳴らすために使用しています。
そしてこのペダルを使用することによって得ることができる「劣化」ですが、具体的にはアナログな音質で音を太く、温かみのある音にします。
ジョンのギターの特徴でもある極太なサウンドはこの古いエフェクターによる劣化をうまく昇華した賜物であると言うことができます。

Ibanez WH-10

ファンクミュージックには欠かすことができないワウペダルですが、ジョンは初期から一貫してIbanez WH-10を使用しています。
可変域を調整することができるのが特徴で、ジョン自身も可変域の幅広さを気に入って使用しているようです。
曲中にワウワウする使い方もや、ワウペダルを踏み込んで高域を強調した状態を持続したまま演奏するなど、幅広い使い方をしています。
レッドホットチリペッパーズの代表曲「By The Way」のブラッシングはペダルを踏み込んだまま演奏していて、常にアタック音を強調しています。
曲をよく聞くとブラッシングの終わりに一瞬だけワウペダルを戻す音がするので、再現するためには必須のエフェクターだと言えます。

その他の使用エフェクター

ジョンフルシアンテの使用ギターアンプ

ジョンはBOSS CE-1で2つに分けた信号を2つのマーシャルアンプにつなげています。
2台のアンプを使用している理由は多々ありますが、クリーンなセッティングにしてもドラムやベースなど他のパートに埋もれないための音圧・音量を稼ぐことや、ジョンの太いけどレスポンスがしっかりしたサウンドメイキングのためと言うのが大きな理由です。

Marshall 1967(Major)

このアンプは珍しい200Wのタイプで出力が大きいことが特徴のアンプです。
ジョンは歪みを足下でつくるタイプのギタリストで、アンプのセッティングは基本的にはクリーンのセッティングです。
通常の100Wのアンプでクリーンなサウンドをつくるとなると音量を低くしないとつくることができず、その結果、音圧に欠けたサウンドになってしまいます。
ですが、200Wのこのアンプであれば、クリーンのセッティングにしても十分な音量と音圧を出すことができます。
1967のジョンのセッティングですが、各イコライザーが「Presence=1」、「Bass=10」、「Middle=1」、「Treble=0」となっています。
低音を強くして迫力を強調した極端なセッティングになっています。
そして各ボリュームが「Volume1=1」、「Volume2=2.5」と一見小さい音量でセッティングしているように見えますが、アンプの出力自体が大きいため、このセッティングでも十分な音量を出すことができます。
また、Volume1とVolume2をチャンネルリンクすることにより、より低域と中域を強調することができるセッティングになっています。

Marshall Silver Jubilee

シルバー・ジュビリーは立ち位置的にはMarshall JCM800の後に登場したモデルで、ハイゲインでモダンなサウンドが特徴的です。
出力は通常のアンプと同じ100Wのため、ジョンは音圧を稼ぐためにこのアンプを使用しているとは言い難いでしょう。
では何のために使用しているかと言うと高域を調整するために使用していると思います。
ジョンの音作りは太くて音圧のあるサウンドが特徴でもありますが、カッティングをした際のアタック音がハッキリしています。
Marshall 1967だけでは音圧を稼ぐことはできても、低域を強調しすぎているためアタック音がモコモコとしてしまうはずです。
ファンクのノリには欠かすことができないカッティングサウンドを気持ちよく奏でるためにはある程度の高域要素が必要不可欠になっていて、そのためにシルバー・ジュビリーを使用しているのではないかと推測できます。
気になるセッティングですが、各イコライザーが「Presence=3」、「Bass=10」、「Middle=1」、「Treble=0」と低域を強調しているように見えますが、モダンなサウンドが特徴なため、このセッティングでもアタック音が埋もれることはありません。
ボリューム関係は「Master=10」、「Input Gain=2.5と音圧は稼げるけど歪まないギリギリのラインを狙っています。

ジョンフルシアンテの音作りについて

フロントピックアップ

ジョンの音作りの特徴として、ピックアップの使い方が他のギタリストと違うことをあげることができます。
ピックアップの使い方ですが、リアのピックアップをメインで使用し、ギターソロやアルペジオの時にフロントのピックアップを使うという使い方が一般的ですが、ジョンはコード弾きやカッティング、ギターソロ等関係なく、フロントのピックアップをメインにして使用していました。
ジョンのサウンドは初期から現在まで一貫してとても太く迫力のある音が特徴的です。
このサウンドを出すためにリアより太い音がでるフロントピックアップを使用していたと思います。
また、歪みが強いディストーションサウンドやファズサウンドを多用していたこともフロントピックアップをメインにしていた理由ではないかと思います。
フロントピックアップが音を拾う位置はリアピックアップが拾う位置よりも弦の振動幅が広いポジションです。
弦の振動幅が広ければ広いほどゲインの高い音を得ることができ、ドライブサウンドの特性が際立った迫力のあるサウンドを得ることができます。

アナログな音作り

ジョンの音作りに対する考え方はレッチリ加入時から現在にかけてだいぶ変わってきています。
「ブラッド・シュガー・セックス・マジック」まではあくまでギターという楽器ありきのスタイルでした。
高度なテクニックや正確無比なプレイを中心とし、音作りもエフェクターを3つほど使うだけでした。
当時のインタビューでは最新のテクノロジーやエフェクターには興味もなく、アナログで古いものが好きだと語っていました。
10代で必死に練習して積み上げてきた技術のおかげで憧れていたバンドに入ることができたため、その技術を貫き通したかったのではないかと思います。
そしてその技術力には特別な音作りは必要なく、ギターらしいサウンドメイキングができれば十分だったため、エフェクターも必要最低限しかしようしなかったのでしょうか。

エフェクティブな音作り

「ブラッド・シュガー・セックス・マジック」後の脱退から復帰した直後はテクニカルなプレイとヘヴィな音作りは一時期鳴りを潜めていました。
その代わりにサイケデリックに傾倒したブルージーなプレイと哀愁漂うサウンドを主体としたスタイルに変貌をしてジョンの復活を待ったファンを驚かせました。
後期のサウンドは「枯れたギター」とも言われ、現在ではジョンの代名詞となっています。
脱退前は必要最低限だったエフェクターでしたが、復帰後は徐々にその数を増やしていって、現在では大きなボードを足下に広げて様々な音を曲中に散りばめています。
現在の足下にはLINE6やElectro-Harmonix、さらにはMoogerFoogerのモジュレーションエフェクターやワーミーペダルなど数多くのエフェクターを並べていますが、すべてのエフェクターを直列でつなげているのが特徴です。
通常は多くのエフェクターを使用するときは操作性や音痩せの観点からプログラミングスイッチャーを使用しますが、ジョンはその時に頭の中で鳴ったサウンドを使うため事前にセッティングが必要なスイッチャーを使用せずに直列でつないでいるのではないかと思います。
また、バッファーとしての役割があるMXRのmicro ampをボードの前段に組み込んではいますが、エフェクターの数が数なだけに音痩せが発生してしまいます。
ですが、ジョンのサウンドはこの音痩せも承知の上で音作りをしていると思います。
まず、初期から愛用しているBOSSのCH-1ですが、古いエフェクターのためこれをつないでいる時点で相当の音痩せをしてしまいます。
また、常にフロントピックアップを使用しているため音痩せをしていると言われてもそれは以前のジョンと比べた話であって、あまり気になるレベルではないのかと思います。
確かに以前のジョンの音と比べると音痩せしていることは否めませんが、その音痩せで得ることができたチープさが、現在のサイケデリックでブルージーなプレイに合っていると思います。

ピック

ジョンの曲ではカッティング奏法やチョップ奏法をよく聴きますが、それを可能にしているがピックです。
使用しているピックはジムダンロップの0.60mmのオレンジ色のピックです。
この厚さは速弾きよりはカッティングに適している厚さで、ジョンの奏法には必要不可欠なものです。
また、2回目の脱退後に加入したギタリスト「ジョシュ・クリングホッファー」も同じピックを使用しています。

ジョンフルシアンテの魅力的なところ

音楽に対する考え方

ギタリストを2種類に区分するときに昔の有名なギタリストに影響を受けたスタイルのギタリストと、時代に合わせた最新のテクノロジーを積極的に取り入れるギタリストの2種類に分けることができますが、ジョンフルシアンテはどちらのギタリストなのでしょうか。
答えは両方正解で両方間違っていると言うことができます。
ジョンはギターを始めた頃はジミー・ペイジやエース・フレイリー、ジミ・ヘンドリックスなどを聞いてギターにのめりこんでいました。
そのため彼らの影響は少なからず受けていますが、練習の鬼であったジョンはその練習方法に限界を感じてしまいます。
とあるインタビューでは
「ギターヒーローたちのプレイは結局は行き詰まってしまう。おれが面白いと思うのは、誰も思いもしなかった人なんだよ。」
と語っています。
このようにギターヒーローのテクニックの模倣だけでは限界を感じてしまったジョンは様々な音楽を聞くようになります。
ヴェルベット・アンダーグラウンドやジョイ・ディヴィジョンなどのサイケ的な音楽やエイフェックス・ツインやスクエアプッシャーなどのエレクトロ音楽などその幅広さと探究心は病的とも言うことができるでしょう。
ジョンは現在でも楽器の練習を欠かすことのないストイックな毎日を送っていますが、ただ単に練習するのではなく、音楽に関する全ての要素「音色」、「リズム」、「音階」、そしてギターだけでなく他の楽器全てを感じ取り、どのように絡み合っているのか、なぜこの音を奏でているのかを理論的に分析することを大事にしているようです。
音楽に対してこのように考えているジョンからは、音楽の神様に取り憑かれたような、音楽というドラッグにのめり込んでしまったような、他のギタリストには見ることができないミュージシャンとしての魅力を感じざるを得ないでしょう。

ジョンフルシアンテの逸話等

所持しているレコード・CDの数

多くの音楽を聞いているジョンですが、所持しているCDやレコードの数も数えきれないほど所持しているとのことです。
来日した際には段ボール箱いっぱいのCDやレコードを購入したそうです。
このように時間と財産を音楽につぎ込むことに抵抗がない姿からは音楽に対する愛情を感じとることでき、
とあるインタビュアーは
「興味のない話には素っ気ないが、音楽や芸術など自身の興味がある話題ではとても饒舌になる。」
と語っています。

ファッション

ジョンのステージングと言えば、ウェーブがかかった長髪を振り乱して恍惚な表情でギターを鳴らしている姿が思い浮かぶ方が多いとは思いますが、彼はその気まぐれさからか、昨日までは長髪だったのに急に丸坊主にしてくるなどして周囲を驚かすことがたびたびあるそうです。
また、服装ですがについてはグランジファッションを好んでいるのか、ネルシャツにジーンズ、スニーカーを合わせたコーティネートをよく見るような気がします。
身長が173cmと特段高くも低くもありませんが、長髪とゆったりとしたグランジファッションのためか実の身長より大きく見えます。
ジーンズはリーバイスのもの、スニーカーはニューバランスやアディダスなどのカジュアル嗜好が強いと思います。
気まぐれなジョンですから、また何かのきっかけでガラッと服装が変わることがあるかもしれません。
演奏中に上裸になることがあり、そのときには両腕に入ったタトゥーが目に入ります。
右腕にはタコとレッチリのマークを。
左腕にはアフリカの部族のような人面のタトゥーがありますが、これはそのまま見ると人の顔で、逆さに見ると悪魔の顔になるタトゥーとのことです。

瞑想

ジョンのは自身のライフスタイルの中に瞑想を取り入れています。
瞑想は大きく分けて3つの種類がありますが、ジョンが実践しているのはヴィパッサナーという瞑想です。

ヴィパッサナーは古代インドのパーリ語で「ものごとをありのまま見る」という意味があります。

一時期は瞑想とかそういう類いのものは必要ないと言っていたジョンですが、瞑想を始めようとした時はさまざまな問題を自身の中に抱えていたそうです。
ジョンは自身のことを「完璧に見られたい人物」と語っています。
自分には欠点などはなくて、問題も何も抱えていない人物だと思っていたかったそうです。
そういった性格からか、問題を抱えているという事実を否定したかったそうですが、否定しようとすればするほど、自分を自由に解き放ったり、クリエイティブな表現活動ができなくなってしまったそうです。
そういった背景からこのヴィパッサナーという瞑想を取り入れたのではないでしょうか。
瞑想はジョンにとって効果は抜群で、特に集中力が以前とは桁違いになったとのことです。
ジミ・ヘンドリックスのギターソロを覚えるのに以前は1ヶ月かかっていたが、瞑想を取り入れることにより1日で丸暗記できるようになったとも語っています。
また、心に余裕ができ、自身を開放することができたため、自分の中のクリエイティブな部分を制約なく素直に表に出すことができるようになったとのことです。

個人的にオススメしたいジョンフルシアンテのアルバム

パワーがあるジョンを聞くことができる「Blood Sugar Sex Magic」

レッチリ=ファンクという方程式を確率させた最初から最後までエネルギーに満ちたアルバムです。
メンバー全員が全力で取り組んだと自信を持って言えるアルバムと言っていて、4人のグルーヴ感も以前より強固なものとなっています。
前作の「母乳」では聞くことができなかったメロディアスな曲も入っているのが特徴ですが、ただ単に美しいメロディというよりかは哀愁のある心に響くメロディを感じることができます。
代表曲でる「ギブ・イット・アウェイ」や「アンダー・ザ・ブリッジ」などが収録されていて、捨て曲が一切ない名盤です。

こころに響く枯れたギターを味わうことができる「Californcation」

ジョンが薬物中毒を克服したあとに始めてリリースされたアルバムです。
今までのレッチリのリスナーからすれば物足りなさを感じてしまうサウンドですが、現在のジョンの代名詞である「枯れたギター」を聞くことができます。
このサウンドは薬物中毒で今まで身につけた技術を手放してしまったからこそのものではないかと思います。
技術が無くなってもまだジョンの心の奥底にあった「音楽に対する情熱」、バンドから離れていて落ちぶれていた期間の「葛藤」、それらがダイレクトに反映された心に響くサウンドを聞くことができます。

狂気のソロ作「Niandra LaDes and Usually Just A T-Shirt」

何曲かは「ブラッド・シュガー・セックス・マジック」とほぼ同時並行でレコーディングされた作品で、ジョン自身初のソロアルバムになります。
レッチリファンのリスナーが抱いているギタリストとしてのジョンフルシアンテを全く感じることができない作品です。
薬物中毒なる前のジョンの心情が反映されたのか、朝起きたり、飯を食ったりといった日常とは相入れない、まるで現実から目を背けるためだけにできた作品です。
前半から後半になるにつれて曲調がどんどん怪しくなっていって、最後まで聴き終えたときにはヘッドフォンを外した場所が現実なのか、夢想なのか、幻なのか、もうどうでもいいやという気持ちになるアルバムです。

ジョンフルシアンテの現在は?

自身の創作活動に専念するため2006年にレッチリを脱退していますが、2019年に復帰をしました。
ジョンが脱退したあとはジョンの良き理解者でもあったジョシュ・クリングホッファーが加入しましたが、やはり唯一無二の天才ギタリストの穴は大きかったのか、ジョシュも他のメンバーもずっと何か悶々とした気持ちが心の片隅にあったみたいです。
現在の音楽性についてはインタビューでも話していて、2017年頃から電子音楽にのめり込んでいるとのことです。
また、プライベートでは2011年にミュージシャンであるニコール・ターリーという女性と入籍しました。
ですが、2015年に生活の基本的な不一致を理由に離婚調停を始めて、2016年に調停合意しています。
このときは不動産やそのた財産、曲の権利などでもめたみたいですが、「ブラッド・シュガー・セックス・マジック」や「バイ・ザ・ウェイ」などの楽曲の権利は守り抜いたとのことです。

ジョンフルシアンテ/ギターの使用機材やエフェクター、アンプの音作りを解説

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