ギターイコライザーの設定や使い方、接続順!周波数について詳しく知ろう

ギターイコライザーの設定や使い方、接続順!周波数について詳しく知ろう

見るからにメカニックなボディのギターイコライザー。ギターの演奏は好きだけど、イコライザーの扱いはちょっと苦手。

しかし、ギターイコライザーはその原理や周波数について理解するだけで割とすんなり扱えるようになります。

そこで本記事ではギターイコライザーの設定や使い方について詳しく解説。

  • 接続順
  • 周波数
  • 強調
  • 音抜け

これらに詳しくなりたい人はぜひ。
詳しく解説しています。

目次

ギターイコライザーとは

イコライザーは、簡単に言うと『音質を変えるエフェクター』です。

身近なものだと、オーディオ機器やギターアンプについている『BASS(バス)』や『TREBLE(トレブル)』も、イコライザーの一種です。

そのほかにも、グライコ(グラフィックイコライザー)やパライコ(パラメトリックイコライザー)など、目的や用途によって様々な種類のイコライザーがあります。

ここでは、イコライザーが音質を変える仕組みや、その使い方、設定方法のコツなどを解説していきたいと思います。

音とオーディオ信号

イコライザーをキチンと理解してもらうためには、電気の話をしなければなりません。

少し退屈かもしれませんが、イコライザーの概念を正しく理解するために、ちょっと我慢(?)をして聞いてください。

マイクやピックアップの役割

音は空気中で音源(音を出す元)が振動することによって発生します。

「あー」と声を出すと喉にある声帯(喉ぼとけのあたり)が振動しますし、ギターを弾けば弦が振動します。

ドラムもスティックで叩くことによって、ヘッドやシンバルが振動して、音を発生します。

マイクロホンやギターのピックアップは、その振動を拾って電気に替えることが仕事なのです。

マイクロホンやピックアップで拾った電気は、マイクケーブルやシールドコードの中を流れてミキサーやアンプへ到達します。

これらのコードの中を流れる電気のことを『電流』と言いますが、その流れ方は直流か交流のいずれかになります。

ここで、両者の特徴を整理しておきましょう。

直流

電気の流れる方向が変わらない電流です。

乾電池の場合、(+:プラス)から(-:マイナス)へ、電池がなくなるまで流れ続けます。

ちなみに、乾電池の(-)は、本当は(0V:ゼロボルト)で、マイナスではありません。

一般家庭の電気知識のない人向けに、(+)の反対は、(-)と表記しておけば、乾電池を入れる方向を間違えないで済むという目印なのです。

ですから、本当は乾電池の表記は(+)と(0V)と書かれるべきなのです。

交流

交流の身近なものは、コンセントです。

交流は(+)、(-)、(0V)があり、電気の流れが(+)から(0V)へ流れ、その後、(-)から(0V)へ流れというように、(+)、(-)が交互に(0V)に流れていく電流です。

このような繰り返しが1秒間に1回の交流を『1Hz(ヘルツ)』と言い、この数値のことを周波数と言います。

ちなみに、日本のコンセントが2つしか接点がないのは、(-)と(0V)をくっつけた簡易型の接続になっているからです。

海外では、それぞれ独立した3接点のコンセントが主流です。

さて、日本のコンセントは100V(ボルト)ですが、この「V」は電気の大きさを表しています。

これを電圧と言います。

単一から単四電池までが1.5Vなので、乾電池と比較してコンセントの電気の量はかなり大きいといえます。

濡れた手でコンセントを差し込むと感電することがありますが、乾電池でビリっとこないのは、電圧が違うからです。

ちなみに、東日本のコンセントは100V50Hzの交流、西日本のコンセントは100V60Hzと規格が異なっていますので、知らなかった人は、これを機会に覚えておいてください。

さて、話をオーディオ信号に戻しましょう。

音を電気に替えたものをオーディオ信号と言いますが、この電気は『交流』です。

音の三要素

ここで、音に関する3つの要素を解説します。

音には、音の高さ、音の大きさ、音色の3つの要素があります。

この三要素が、オーディオ信号(交流)と、どんな関係があるかを理解することが、イコライザーを使いこなすキーポイントになります。

音程

音の高さは、周波数に関係します。

周波数に関しては、先ほど説明しましたので、ここでは省略しますが、1秒間に(+)、(-)の繰り返しが多い交流ほど、アンプから出てくる音程は高くなります。

ギターでいえば、5弦3フレットの「C(ド)」よりも2弦1フレットの「C(ド)」の方が、周波数が高いということです。

交流波形では、山(+側)と谷(-側)の細かさ(幅)にあたります。

音量

オーディオ信号の交流で、音の大きさを表す要因は電圧です。

交流波形で山の高さ、谷の深さがそれにあたり、その上下(山と谷)の幅を『振幅』と言います。

アンプで音量を大きくすることを『増幅』と言いますが、これはアンプで電圧を高くする(=振幅を大きく増やす)ことを意味します。

ちなみに、オーディオ信号の場合、電圧の単位がV(ボルト)ではなく、dB(デシベル)になりますので、併せて覚えておいてください。

音色

音色と書いて、「おんしょく」とか「ねいろ」と読みますが、これは、楽器や人間の声の違いなど、その音の持っているキャラクターのことです。

例えば、同じアコギでも、マーチンとギブソンの音は違いますよね?

ストラトとレスポールの音の違いもハッキリしていますね。

このように、同じポジションで同じコードを弾いても、違うメーカー、違う楽器というのがわかるのは、音色が違うからです。

では、なぜ音色が存在するのかを考えてみましょう。

人間の聞こえる音の高さ(可聴範囲と言います)は、【20Hz~20,000Hz】と言われています。

20Hzが低音の限界、20,000(20K)Hzが高音の限界です。

(実際に何人かに試してみましたが、大体、40Hz~16,000Hzくらいまでしか聞こえませんでした)

単純に特定の周波数の音だけ出すと、音が出るギターチューナーから出てくるような「プー」とか「ピー」という音になりますが、それは電気的に作り出した音で、自然界には存在しないものです。

皆さんが普段聞いているのは、可聴範囲のいろいろな周波数が混ざり合った音で、それらの音の周波数構成で音色ができるのです。

つまり、音色が違って聞こえるということは、楽器ごとに鳴っている周波数の組み合わせが違うということなのです。

イコライザーの原理と周波数の設定

さて、ここからが本題です。

イコライザーがどうやって、音質を変えているのかという話になります。

判りやすくするために、要点を整理して箇条書きにします。

・人間は20Hz~20,000Hzのいろいろの高さの音が混ざった音を聞いている。

・イコライザーは、20Hz~20,000Hzの中から、特定の周波数をチョイスする。

・その周波数の音量を上げる(又は下げる)ことにより、音の周波数特性を変化させる。(音色を変える)

つまり、20Hz~20,000Hzの中から70Hzを選択して音量をあげると、他の周波数の音量はそのままで70Hzの音量だけが上がるので、全体の音質が重くなるという効果が得られるのです。

又、12,000Hzの音量をチョイスしてあげれば、シャリシャリとした歯切れのよい音になります。

このように、特定の周波数の音量を操作することで、音質を変化させるのがイコライザーの原理なのです。

ちなみに、音量に関するイコライザーの用語をご紹介しておきます。

GAIN(ゲイン)  :音量のことです。

          ここを上下させることで、音質が変化します。

BOOST(ブースト):音量を増やすことです。

CUT(カット)  :音量を減らすことです。

FLAT(フラット) :ブーストもカットもしていない状態です。

          通常は、ゲインボリュームの「0(ゼロ)」という数字が記載されています。

イコライザーの種類

ギターアンプのバス、ミドル、トレブル

ギターアンプに装備されているBASS(バス:低音)、MIDDLE(またはMID・ミドル:中音)、TREBLE(トレブル:高音)のコントロールは、一番、操作が簡単なイコライザーです。

操作する周波数が決まっているので、ブーストかカットをするだけです。

コントロールツマミの中央に「0」の刻印があるアンプは、右へ回すとブースト、左へ回すとカットになります。

左へ回し切ったところに「0」、右へ回し切ったところに「10」と刻印されているアンプは、右回り(時計方向)にブースト量が増える設定です。

ギターアンプのトーンコントロールが、どの周波数に効いているのかというデータは、メーカーからは公表されていませんので不明です。

ネットで調べてみても、MIDDLEに関しては、300Hz~600Hzと書かれている音楽雑誌もありますし、600Hz~800Hzが一般的と紹介しているサイトもあり、一概には言えません。

ましてや、バスとトレブルのデータなんか、どこにもありません。

これじゃ、記事にならないよ~

と困っていたら、面白いソフトを見つけました。

Tone Stack Calculater】というフリーソフトで、Mac用もあるようです。

フェンダー、ヴォックス、マーシャルなど、有名なギターアンプのトーンコントロールの周波数や効き具合がグラフで確認できるというものです。

それによりますと、各メーカーの周波数設定は、以下のようになっています。

【Fender】

Fenderの周波数図

BASS   :80Hz以下

MID     :140Hz中心に100Hz~1,100Hz

TREBLE:1,100Hz以上

※すべて「0」の状態でフラットな特性です。

【Vox】

Voxの周波数図

MID     :なし(BASSとTREBLEを操作するとMIDの音域も上下します)

TREBLE:120Hz以下が下がり気味になり、1,000Hzを中心に右上がり。

※すべて「0」の状態で50Hz以下から、なだらかにカットされています。

【Marshall】

Marshallの周波数図

BASS    :100Hz以下を中心に上がる。

MID     :1,000Hz以上が上がる。

TREBLE:1,100Hz以上が強力に上がる。

※すべて「0」の状態で110Hz~130Hzを中心に山形。

メーカーによって、かなり周波数の設定が違いますね。

このソフトを使って音作りをすれば、それぞれの有名ギターアンプメーカーのサウンドが再現できるかもしれませんね。

ちなみに、アンプによっては、Presence(プレゼンス)が付いているものがありますが、これはTREBLEよりも高い周波数に効くツマミです。

Graphic Equalizer(グラフィックイコライザー)

グラフィックイコライザーは、略して「グライコ」と呼ばれることが多い機材です。

縦方向にスライドさせる可変抵抗が、横にズラッと取り付けられています。

可変抵抗(素子と言います)には、あらかじめ周波数が割り当てられていて、左側から右側に向かって周波数が高くなっています。

素子は、中央の位置でフラット、上方向でブースト、下方向でカットなので、ユーザーは見当をつけた周波数の素子を上下するだけでOKです。

素子を上下させた様子がグラフのように視覚的に確認できることから、グラフィックイコライザーと呼ばれています。

スマホやパソコンのアプリでも提供されているので、使ったことがある人も多いのではないでしょうか?

初心者でも、簡単に操作できると思います。

グラフィックイコライザーの用途

グラフィックイコライザーは、音場補正に使用されることが多いです。

音場とは音楽(又は音)を聴く場所のことで、レコーディングスタジオのコントロールルームやDTMの製作ルーム、ライブの場合はライブ会場などがあります。

レコーディングスタジオの場合は、スタジオ開設時にモニタースピーカーからホワイトノイズを出し、標準マイクとスペクトルアナライザーで室内の音響特性を確認しながら、グラフィックイコライザーで、ピークポイントやデットポイントを補正していきます。

一方、ライブ会場では、PAミキサーさんが、機材をセッティングした後に、会場内のハウリングポイントをチェックしながら、グラフィックイコライザーを使って、その周波数帯域をカットし、ハウリングが起きにくいように調整していきます。

Parametric Equalizer(パラメトリックイコライザー)

パラメトリックイコライザーは、略して「パライコ」と飛ばれています。

パラメトリックとは、パラメーター(要素)という意味からきています。

グラフィックイコライザーは、周波数が固定になっているので、ブーストかカットをするだけで良かったのですが、パラメトリックイコライザーは、周波数も可変になっていますので、慣れるまでは取り扱いが難しいと思います。

パラメトリックイコライザーは、グラフィックイコライザーよりも操作するパラメーターが多いので、それらについて説明しておきます。

【パラメトリックイコライザーのパラメーター】

Frequency(フリケンシー)

周波数のことです。

FREQや〇〇Hzと印字されている場合もあります。

パラメトリックイコライザーは、イコライザーをかける周波数が可変できるので、回転式のツマミで操作する機種が多いです。

左から右へ回していくほど、かかる周波数が高くなります。

Gain(ゲイン)

ブースト/カットのツマミです。

フラットが12時方向で、使用後はこの位置へ戻すのが基本です。

右へ回すとブースト、左へ回すとカットになります。

機種によっては、dBと印字されているものもありますし、ブースト側に(+)、カット側に(-)と書かれているものもあります。

Q(キュー)

Frequencyでチョイスした周波数を中心に、イコライザーのかかる範囲をどのくらい広くするか、狭くするかという周波数帯域(Bandwidh:バンドワイズ)をコントロールするパラメーターです。

Qを狭くすると、ピンポイントでかかるので音にクセが付けやすく、広くすると全体的な音質が変わります。

機種によっては、SensitivitiyやSENS、BELLと表記されているものもあります。

Peaking/Shelving(ピーキング/シェルビング)

これも、イコライザーのかかり方に関するパラメーターです。

ピーキングはフリケンシーでチョイスした周波数を中心に山型(ブースト)や谷型(カット)にかかります。

一方で、シェルビングは選択した周波数以上(又は以下)の周波数成分を上下させるかかり方をします。

選択した周波数より高い周波数に効くのがハイシェルビング、低い側がローシェルビングと言います。

パラメトリックイコライザーの用途

ミキシングコンソールに装備されているイコライザーは、パラメトリックです。

レコーディングやPAなどの音響関連では、グラフィックイコライザーは補正目的の用途が多いのですが、パラメトリックイコライザーは「音作り」をするための加工目的の用途が多いです。

グラフィックイコライザーと比較すると、一度に操作できる周波数帯は少ないですが、かかり方はグラフィックイコライザーよりも強力です。

ギターのイコライザーエフェクターの種類

グラフィックイコライザー

BOSS『Equalizer GE-7』(7素子±15dB・レベルコントロール±15dB):12,100円

Maxon『Graphic Equalizer GE601』:(6素子±12dB・レベルコントロール±12dB)11,800円

MXR『M180S 10 Band EQ』(10素子±12dB・ボリューム、ゲイン±12dB):13,970円

MXR『M109S SIX Band EQ』(6素子±18dB):10,480円

BEHRINGER『EQ700』(7素子±15dB:レベルコントロール±15dB):3,388円

ROWIN GT EQ(5素子±18dB):2,838円

MXR180Sは電池が使えませんが、DC18Vアダプターが付属します。

又、OUTが2系統装備されているのも特徴です。

MXRの2機種には、ノイズリダクションが搭載されています。

一方、ROWIN GT EQも乾電池は使えず、DC9V(センター-)のアダプターのみの駆動となっています。

こちらは、アダプターの付属に関しては、記載がありません。

おすすめの1台

イコライザーは周波数別のボリュームコントロールなので、ブーストすればノイズは増えます。

ですから、ノイズが気になる人は、ノイズリダクション機能が付いたMXRの2機種から選択すれば良いと思います。

とにかく、安いものをゲットしたければ、ROWINになります。

ただし、DCアダプターが別売りだとしたら、BEHRINGERの方が安いかもしれません。

そのBEHRINGERですが、BOSSを意識した製品が多いように思います。

今回、特集しているグラフィックイコライザー以外にも、別の記事で取り上げたノイズサプレッサーも機能やデザインが

【丸被り】している印象を受けました。

サウンドやノイズ面をコスパということで納得できれば、BEHRINGERでも十分だと思います。

【パラメトリックイコライザー】

ギター用のパラメトリックイコライザーは、グラフィックイコライザーよりも品数が多くありません。

ARTEC『SE-PEQ』(1バンド:FREQ・GAIN・WIDTH・LEVEL)5,735円(アマゾン)

WMD『Utility Parametric EQ』(3バンド:Low/Mid/High それぞれにFREQ/Q/Level装備・マスターレベル)26,847円(サウンドハウス)

※価格はそれぞれ税込み、2020年10月16日現在のものです。

又、面白いところでは、amazonで、3バンド、ペダルタイプのパラメトリックイコライザー自作キットが販売されています。

『B.Y.O.Cビルドユアオウン湖ローンエフェクター製作キットParametric EQ Kit【国内正規品】』15,719円

BASS:33~330Hz(±12dB)

MIDDEL:250~2.5kHz(±12dB)

TREBLE:1.1k~11kHz(±12dB)

「Levelコントロールによって30dB以上のブーストに対応」と付け加えられています。

それ以上、詳細な説明やパラメーターの記載はありませんが、完成形の画像を観察すると、全部でツマミが10個ありますので、3バンドそれぞれに、FREQ、GAIN、Qが装備され、残り1個はLevelだと思われます。

3バンドのペダル式パラメトリックイコライザーというだけでも希少なので、はんだ付けに自信がある人は、トライしてみてはいかがですか?

おすすめの1台

市販されているギター用パラメトリックイコライザーの種類は少なく、ペダル式プリアンプとして、歪み系エフェクターにBASS、MIDDLE、TREBLEをプラスした製品が多く販売されています。

エレキギターの場合、周波数帯域が狭いせいか、あらかじめ周波数は3分割されている機種が目立ちます。

ベースギターのプリアンプの方が、パラメトリックイコライザーを装備しているものが多いです。

MOOR『Micro Preamp 018』(VOL、GAIN、TRE、MID、BASS、Ch切替 A/B):9790円

TECH21『Sansamp GT2』(LEVEL,HIGH、LOW、DRIVE・MIC/MOD/AMP切替):18,500円

この中で、どれをチョイスするかと言えば、私はプリアンプの定番であるSansampです。

グラフィックとパラメトリックはどっちを選ぶ?

使いやすいイコライザー

イコライザーの種類と特徴について解説してきましたが、ここまでの結論として、グラフィックとパラメトリックのどちらをチョイスすればいいのかを考えてみましょう。

私はミキシングエンジニアでもあるのですが、グラフィックイコライザーとパラメトリックイコライザーについての認識は以下のように分類していました。

グラフィックイコライザー:補正機器:音場の音響特性の補正、ハウリング防止(消極的な使い方)

パラメトリックイコライザー:加工機器:音作り、イメージした音に加工するエフェクター(積極的な使い方)

レコーディング機器やPA機器など、音響機器ではよく見かけるパラメトリックイコライザーなのですが、今回、この記事を書いていて、ギターエフェクターとしてのペダルタイプのパラメトリックイコライザーが少ないことに驚きました。

そこで、色々なギタリストに話を聞くと、「グラフィックイコライザーの方が使いやすい」という意見ばかりが寄せられました。

その理由として、彼らは以下のことを上げていました。

『操作できる周波数が少ない』

・グラフィックイコライザーは素子が少ない機種でも5バンドはあるが、パラメトリックイコライザーは、1バンド~3バンドしかない。

・ギターの音がこもっているなどの場合、TREBLEを上げてBASSを下げるなど、複数の周波数を操作するのだが、パラメトリックイコライザーは、それができない。

『使い方が複雑』

・グラフィックイコライザーは、周波数は印字されているので、ブースト・カットだけすれば良いのだが、パラメトリックイコライザーはFREQやQなど、操作が複雑だから面倒くさい。

『グラフィックイコライザーと比べて、かかり方がキツ過ぎる。』

なるほど、彼らのセッティングを観ていると、基本的な音はアンプで作り、そこから先を作り込むためにイコライザーを使うので、どのギタリストも、ブースト・カットをフルにしている人はいませんでした。

先ほども申し上げましたが、私はミキシングエンジニアでもあるので、ギターアンプでの音作りはほどほどにして、イコライザーで音を作る習慣が付いていました。

ですから、グラフィックイコライザーの効きに不満を感じていたのだとわかりました。

どうやら、ギタリストとしてのグラフィックイコライザーの使い方を間違えていたようです。 

確かに、話を聞かせてもらったギタリストたちの使い方をしていれば、グラフィックイコライザーの方が、数段使いやすいです。

ギタリストが選ぶべきイコライザー

MXR『M180S 10 Band EQ』です。

今回リストアップしたペダルイコライザーの中では一番高価ですが、以下の理由で選びました。

  • 10素子+2ボリューム、2アウトで多機能
  • ノイズリダクション内臓
  • DCアダプター付属
  • この機能で2二番目に高価なBOSS GE7(7素子、1ボリューム、1アウト、アダプター別売、ノイズリダクションなし)との差額が1,870円なのですから!

アダプター1個分を別買いしたと思えば、気にならない金額差だと思います。

ちなみにBOSSからは、2系統10バンドのグラフィックイコライザー『EQ-200』も販売されていますが、こちらはやや値段が高いことと、USBやらMIDI入出力が装備されており、話が複雑になりそうなので、詳しく知りたい方はコチラの記事をご参照ください。

ギターイコライザーのセッティングのコツ

ギタリストの皆さんには、「何Hzを上げるとどうのこうの・・」という話よりも、BASS、MIDDEL、TREBLEと言ったほうが分かりやすいと思います。

まず、音作りの話をする前に、それらが、何Hzあたりの周波数かを覚えてください。

ここでは、イチオシのMXRのM108S 10Band EQを使って説明します。

【周波数帯と音域】

  • RESONANCE(超低音域):31.25Hz、62.5Hz
  • BASS(低音域) :125Hz~250Hzの範囲
  • MIDDLE(中音域) :500Hz~1kHzの範囲
  • TREBLE(高音域) :2kHz~4kHzの範囲
  • PRESENCE(超高音域):8kHz、16kHz

【音域と鳴り方】

RESONANCE

ギターアンプのキャビネットがズーンと響く音域です。

BASS

音の太さ、鳴りの音域です。上げすぎるとこもった音になります。

MIDDLE

音の粘りを調整する音域です。上げすぎると音の輪郭がボヤけます。

TREBLE

音の輪郭がハッキリしてヌケが良くアタック感が出てきます。

PRESENCE

クリアサウンドなどで、エッジの効いた切れの良い音になります。
歪み系にかけるとキンキン、ジャリジャリした耳障りな音になる場合もあります。

       

周波数と鳴り方については、イメージできたでしょうか?

では、次に音作りの例に関して、お話ししましょう。

話を簡略化したいので、RESONANCEはBASSに含めます。

※PRESENCEはTREBLEに含めますので、ご了解ください。

【ストラトでクリーンなカッティング】

ストラトのカッティングにキレをプラスします。

コンプレッサーやコーラスを少しだけかけても、良い感じになります。

ただし、TREBLEの上げすぎはキンキンして耳が痛くなるので、ほどほどに!

BASSは中位下げる
  • 31.25Hz → -6dB
  • 62.5Hz → -5dB
  • 125dB → -3dB
MIDDLEは操作しない

ストラトのカッティングにキレをプラスする場合、MIDDLEの操作はしません

TREBLEは中位上げる

2kHz、8kHz → +6dB

【ギターソロに存在感を加える】

ギターソロは、MIDDLEをブースト、BASS、TREBLEを押さえたほうが、粘りやコシがあるサウンドになります。

音ヌケが悪いと感じた時も、MIDDLE中心の音作りをすると良いと思います。

BASSを中位下げる

125Hz → -5dB

MIDDLEを中位上げる

500Hz、1kHz → +6dB

TREBLEを中位下げる

4kHz、8kHz → -6dB

【ドンシャリなメタルサウンド】

ドンシャリとは、ドン(低音)とシャリ(高音)を強調した音質のことです。

ディストーションを強めにかけると、迫力があるロックギターサウンドになります。

ブリッジミュートを多用していた頃の、ハードロックやヘビメタには向いています。

BASS:中位上げる
  • 62.5Hz → +10dB
  • 125Hz → +6dB
MIDDLE:中位下げる

1kHz →-6dB

TREBLE:中位上げる
  • 2kHz → +10dB
  • 4kHz → +6dB
  • 8kHz → +5dB

【さらにドンシャリでバリバリのファズサウンド】

ドンシャリを極めたディストーションサウンドにすると、ビッグマフのようなファズサウンドになります。

しかし、あまりMIDDLEを下げすぎると、バンドの中で埋もれてしまう音になりますので、注意してください。

BASS :かなり上げる

31.25Hz~250Hz → +10dB

MIDDEL:中位下げる

500Hz、1kHz → -6dB

TREBLE:かなり上げる
  • 2kHz~8kHz → +10dB
  • 16kHz → +4dB

イコライザーエフェクターの接続順

では、次にイコライザーは、エフェクターの中で、何処に繋ぐのが効果的なのかを考えてみましょう。

【歪み系の後が基本】

コンプレッサー、ディストーションの後、リバーブやディレイの前が基本的な接続場所です。

ワウペダルもイコライザーの一種(ペダルを踏み込むことで、パラメトリックイコライザーの周波数を上下させて音色を変化させる構造)なので、ディストーションの後につなぐと強力にかかります。

逆に、ディストーションの前に繋いでも悪くはありませんが、その場合は、かかり方がマイルドになります。

【応用編】

歪み系の前にイコライザーを繋ぐと、ブースターとしての効果が出てきます。

又、個人的な使用法でしたが、BOSSのGE-7をエフェクターの最後に繋ぎ、EQ部分は操作せずに、LEVELだけ上げて、ソロの時にオンにしてボリュームペダル代わりに使っていました。

ソロからバッキングまで、スムーズに音量調整ができて便利でしたよ。

ギターイコライザーの設定や使い方まとめ

ギターの音作りを中心に、イコライザーの話をしてきましたが、いかがだったでしょうか?

イコライザーは、『均一化(equalize)するもの』という意味で、イコライズの語源は『イコール』からきています。

つまり、本来、イコライザーは、マイクロホン、レコーダーやスピーカーなどの周波数特性を補正し、均一化するために開発されたオーディオ機器なのです。

ですから、グラフィックイコライザーは、音響業界では、音場補正機器として使われているのです。

しかし、ギターイコライザーとしては、取り扱いが簡単で、十分に効果が得られることから、グラフィックイコライザーの方が、普及しているようです。

一方で、レコーディングやPAで使われるミキシングコンソールにもイコライザーが装備されていますが、こちらはパラメトリックイコライザーです。

パラメトリックイコライザーは周波数が可変式なので、取り扱いには慣れが必要ですが、ここでは話が長くなるので、別の機会に回すことにします。

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