ストラトハーフトーンの音の特徴と使い方!音量が小さいのはなぜ?

ストラトハーフトーンの音の特徴と使い方!音量が小さいのはなぜ?

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ストラトのハーフトーンの構造や仕組みを知っておくと今よりもさらに使い方や音作りをマスターすることができます。

本記事では

  • ストラトのハーフトーンの仕組みと構造
  • ハムバッカーとの違い
  • 2個鳴るのに音量が出ない理由
  • 音の特徴

ストラトのハーフトーンについての様々な疑問を解消していきます。

目次

ストラトのハーフトーンとは?

エレキギターを弾く人なら「ハーフトーン」という言葉を聞いたことがあると思います。

フェンダー社のストラトキャスター(以降、ストラトと略します)は、オリジナルモデルはシングルコイルのピックアップが3つ搭載されており、

  • フロント(ネック側)とセンター(中央)ピックアップ
  • またはセンターとリア(ブリッジ側)のピックアップ

同時に鳴らした状態をハーフトーンと呼びます。

ストラトではなく、2シングルのテレキャスターや2ハムのレスポールのフロントリアのミックスなどは「センターポジション」と呼ばれ、ハーフトーンとは言いません。

元々ストラトにはハーフトーンが無かった

同時に2つのピックアップを鳴らす回路は、フェンダー社のテレキャスターやギブソン社のレスポールをはじめ、複数のピックアップを搭載したエレキギターには、普通に搭載されている機能。

ですが、ストラトには、その機能がありませんでした。

オリジナルのストラトのピックアップセレクターは3way(3接点)で、フロント・センター・リアの切り替えしかなかったのです。

一説によりますと、ハーフトーンを発見したのは、あのジミ・ヘンドリクスと言われています。

常に、新しいサウンドを求めていたジミヘンがハーフトーンの存在に気が付き、当時の3wayスイッチをハーフトーンの位置でテープを使って固定し、そのプレイが話題を呼んで、ハーフトーンが一躍有名になったそうです。

やがて、他社から各接点の中間位置でスイッチが固定できる5wayスイッチが発売され、

  • フロント+センター
  • センター+リア

の2ピックアップをミックスしたサウンドが出せるようになり、最終的に本家のフェンダー社も正式に採用することになりました。

余談ですが、ノーマルストラトのトーンコントロールは2つ装備されています。

ストラトのコントロール・ノブは、ネック側から『ボリューム・トーン(フロント)・トーン(センター)』となっており、リアのトーンコントロールは存在しません。

しかし、ストラトのピックアップセレクターをセンター+リアのハーフトーンポジションにセットすると、リアピックアップでもセンターのトーンコントロールを効かせることができます。

ストラトサウンド対策としてのハーフトーン

ストラトに搭載されているシングルコイル・ピックアップは、レスポールなどに搭載されているハムバッキング・ピックアップよりもシャープでエッジが効いたサウンドが特徴です。

しかし、その繊細なサウンドが原因で、サウンドメイクに手を焼いているプレイヤーも散見します。

というのも、ノーマルストラトの場合、フロントとリアの差が大きく、フロントピックアップを中心にサウンドメイクすると、リアに切り替えた時にキンキンしすぎて使えない場合が多いです。

また、リアピックアップでサウンドメイクをすると、フロントに切り替えた時に音が丸すぎたり、低音が出すぎるというように、大きなギャップが出てしまいます。

それを解決する手段として、ハーフトーンを使うのです。

センターとリアのハーフトーンならリア単体よりもマイルドになります。

また、フロントとセンターのハーフトーンなら、アンプのセッティングにもよりますが、フロント単体の時に発生する「いらない低音」が除去されるということで、

リアピックアップのキンキン問題やフロントの低音問題を解決できるということだそうです。

ストラト・ハーフトーンの特徴

ストラトのハーフトーンの音や特徴については、プレイヤーによってイメージが異なるようです。

物事に対するイメージや印象は、「旨い不味い」や「好き嫌い」のように、人の感覚によって異なる部分が大きいのも事実です。

ストラトのハーフトーンも人によっては良い音、よくない音に聴こえてしまう事もあります。

ストラトのハーフトーンのポジティブな特徴

  • 音がマイルドになる。
  • 低音、高音が減る。
  • ガラス細工のような繊細な音。
  • 鈴なりの音になる。
  • そのままでは使えないリアピックアップの唯一の活用方法。
  • 張ったツルンとした艶のある音になる。
  • シングルコイル特有の耳障りでピーキーな音が軽減される。

ストラトのハーフトーンのネガティブな特徴

  • 音量が小さくなる。
  • カシャカシャした音になる。
  • パコパコした音になる。
  • 音がこもる。
  • 音抜けが悪くなる。

いかがでしょうか?

無作為に並べてみたのですが、人によって「捉え方」が違うのがわかりますね。
本当に、感性というのは、人によって異なると思います。

したがってストラトのハーフトーンが必ずしも良いとは限らないのです。

ストラト・ハーフトーンでノイズ対策ために必要な考え方

ノーマルストラトに搭載されているシングルコイル・ピックアップは、抜けが良いシャープな音である反面、音量が小さく、ノイズが乗りやすいという特徴があります。

それに対して、レスポールなどに搭載されているハムバッキング・ピックアップは丸くて太いサウンドが特徴で、音量が大きくノイズが乗りにくいというメリットがあります。

両者とも、エレキギターのピックアップなので、弦の振動を電気信号に変換するという点では共通なのですが、それぞれに違いがあるために、このような特徴が発生するのです。

その違いが分かれば、より一層、ハーフトーンの使い方に幅が出るはずです。

シングルコイルとハムバッキングの違い

ストラトのピックアップとレスポールのピックアップを比較して気が付くことは、大きさ(幅)ですね。

レスポールで、メッキのカバーが外れているタイプのピックアップを見ると一目瞭然です。

レスポールのハムバッキング・ピックアップは、ストラトのシングルコイル・ピックアップが2個並んだような形状をしています。

両者の音量の違いは、ここに理由があります。

ストラトのシングルコイルとレスポールのハムバックピッキング

ストラトのピックアップはシングルコイルと言われるように1個のピックアップを鳴らしています。

それに対してレスポールの場合は、ハムバッキング・ピックアップ1個の中にシングルコイル・ピックアップが2個入っており、

レスポールの場合は2個を同時に鳴らすことで、ストラトのシングルコイル・ピックアップよりも大きな音量(出力)を得ているのです。

ハーフトーンで音量が大きくならない理由

シングルハーフトーンもバッカーも2個鳴ってるよね?

さて、ここで疑問になるのが、

「ハムバッキングが2個のピックアップを鳴らして大きな音が出るのなら、ストラトだってハーフトーンにすれば2個のピックアップが鳴るわけだから音が大きくなるはずじゃん!!」

ということです。

確かに、ハムバッカーもハーフトーンも2個のピックアップが同時に鳴っているという点では共通なのですが、重要なのは、その『配線(つなぎ方)』です。

ハーフトーンは並列、ハムバッカーは直列

ハムバッキング・ピックアップは2個のコイルを直列(シリーズ)に配線しています。

それに対して、シングルコイルのハーフトーンは、ピックアップセレクターで2個のピックアップを鳴らすだけなので、並列(パラレル)接続になるのです。

シングルコイルとハムバックのつなぎ方

並列(ハーフトーン)の電圧はそのまま、直列(ハムバッカー)は電圧が上がるから

ここで、小学校の理科の時間を思い出してください。

2個の乾電池(1.5V)を繋ぐ場合、直列と並列では電圧が違いましたね。

並列は乾電池を2個つないでも1.5Vのままでした。

こちらはハーフトーン

しかし、直列だと2倍の3Vに電圧が上がります。

こちらはハムバッカー

エレキギターのピックアップも、それと同じことが言えるのです。

つまり、ハムバッキング・ピックアップの音が大きいのは2個のピックアップを直列に配線しているからです。

逆にストラトをハーフトーンにした時に音量が大きくならなのは並列接続だからです。

ハーフトーンとハムバッカーによる音量の違いの図

まとめ

ハムバッキングもストラトのハーフトーンも2個鳴っているのは間違いないが、電圧が強い直列と、電圧がそのままの並列によるつなぎ方の違いで音量が違う。

  • ハーフトーンは電圧はそのままの並列繋ぎ
  • ハムバッキングは電圧が上がる直列繋ぎ

ストラトのハーフトーンとハムバッキングのノイズ量の違い

ハムバッキングピックアップはなぜノイズが少ない?

ストラトとレスポールを比べた場合、もうひとつの疑問があります。

それは、ノイズです。

ストラトと比べて、レスポールのノイズが少ないのは何故でしょう?

ストラトに比べてレスポールの音が丸いからと言って、ストラトのトーンコントロールを絞ってみると、ノイズは目立たなくなりますが、レスポールのようにスッキリとは消えてくれません。

ですから、単に音質の問題ではないのです。

では、この点について、順番に解明していきましょう。

ピックアップの構造

ギターのピックアップは磁石とコイル(細い線をグルグル巻いたもの)でできています。

ピックアップの構造

コイルの線の両端をビターアンプに繋いで音を出しているのですが、ピックアップにノイズが混入するのは、このコイルが不要な電磁波を拾うからなのです。

シングルコイルは、このノイズに悩まされてきました。

そこで、登場したのがハムバッキング・ピックアップなのです。

ハムバッキング・ピックアップの構造と原理

ハムバッキング・ピックアップは2個のピックアップで構成されています。

仮に片側を(A)、もう一つを(B)と名付けます。

(A)に対して(B)のピックアップは、コイルを逆に巻き、磁極(S極、N極)も逆に取り付けてあります。

ハムバッキング・ピックアップにノイズ(5という音量のノイズ)が混入した際に、(A)のコイルと(B)のコイルは逆巻きになっていますから、(A)に(+5)のノイズが乗ると(B)には(-5)のノイズが乗ることになります。

ハムバッキング・ピックアップのノイズ量

一方で、ピックアップが(+10)の音を拾ったとすると、(A)のピックアップには(+10)の音が発生します。

他方の(B)のピックアップはコイルが逆巻きなので(-10)の音が発生しますが、磁石も逆なので(-10)が反対になり、(+10)の音になります。

この2個のピックアップを接続すると、以下のようになります。

接続=(A)+(B)

弦の音=(+10)+(+10)=(+20)※音は大きくなる

ノイズ=(+5)+(-5)=0※計算上は、ノイズが消える(ハムキャンセル状態)

つまり、音は正相なので大きくなりますが、ノイズは逆位相となり打ち消しあうということです。

実際には、(A)と(B)の個体差や両者の取り付け位置の違いによって(A)=(B)ではないために、キレイにノイズが除去されることはありません。

しかしこの理論でハムバッキング・ピックアップは大きい音と少ないノイズを実現しています。

ハムバッキングとは、ハム(ハムノイズ)をバッキング(後ろへ退ける)という意味なので、ハムバッカーとも呼ばれているのです。

ハーフトーンでノイズ対策はできる?

ハムバッキング・ピックアップの原理を理解できれば、それをストラトにも応用したくなるのが人情というものです。

そこで、誕生したのが『センター逆磁』とか『センター逆巻き』と呼ばれるピックアップ構成です。

先ほどの例を使って説明しますと、ストラトのセンターピックアップをハムバッキングの(B)側ピックアップのように、

逆磁・逆巻きにするのです。

ストラトの逆磁・逆巻きピックアップ

この構成では、フロント・センター・リアを単体で鳴らしたときは、通常のストラトと変わりがありませんが、フロントとセンターやセンターとリアにした時にハムバッキング効果が得られ、ジーっというノイズが、かなり軽減されます。

この場合、レスポールのような『シリーズ・ハム』ではなく『パラレル・ハム』なので音量は変わりがありませんが、逆にストラトのハーフトーンは健在です。

つまり、ストラトならではのキレや繊細さは維持されたまま、ハムバッキング効果が得られるというシステムなのです。

私のストラトも、ノイズレスピックアップを搭載しており、しっかりとセンター逆磁になっています。

センター逆磁のピックアップセットは、配線の色で分かります。

私のノイズレスは、フロントとリアは白・黒の線で、センターが黄・黒になっていますから、黒をアースへ配線し、白・黄・白をピックアップセレクターへ配線することになります。

80年代ジェフ・ベック仕様のストラト

昭和の時代、ジェフ・ベックが来日した際に手にしていたストラトが、トグルスイッチ仕様のストラトでした。

当時は、その内容がどのようになっていたのかが分からず、様々なギター雑誌で推測していたのが、オン・オフ・フェイズ(フェイズアウト)の配線でした。

実際には、フロントセンターの直列やら複雑な構成になっていたそうですが、リア単体では鳴らない配線だったようです。

80年代のジェフ・ベックは「ストラトのリアは使えない」という判断だったのでしょうか?

又、当時の安価なジェフ・ベックモデルは、3個のピックアップそれぞれにオン・オフ・フェイズのスイッチが付いていた仕様。
このスイッチ構成でのメリットは、ノーマル配線では絶対に不可能な【フロント+リア】のハーフトーンが出せたことです。

又、話は反れますが、クイーンのブライアン・メイの『レッドスペシャル』も3ピックップそれぞれにオン・オフとフェイズイン(正相=同位相)・フェイズアウト(逆位相)のスイッチがついています。

クイーンサウンドを目指す人は、この『偽ベック配線』は無視できませんね。

ハーフトーンを使う名ギタリスト・使わないギタリスト

ハーフトーンを使うエリッククラプトン

ストラトのハーフトーンを愛用するギタリストとして有名なのは、エリック・クラプトンでしょう。

ハーフトーンはジミヘンが発見し、その後、エリック・クラプトン達によって、世界中に広まりました。

彼のファースト・ソロアルバム『エリック・クラプトン』や『いとしのレイラ』などで、クラプトンのハーフトーンを堪能することができます。

動画サイトで1980年代のクラプトンを観ると、「フロント+センターのハーフトーン」でジャリンジャリンいわせながら、レイラのイントロを奏でる姿が拝見できます。

ハーフトーンを使わないリッチー・ブラックモア

一方で、ハーフトーンを使わないプレイターの筆頭は、リッチー・ブラックモアでしょう。

何しろ、彼のストラトはセンターピックアップがダミーですから、物理的にハーフトーンが出せません。

搭載されているピックアップも、フェンダーのオリジナルではなく、セイモア・ダンカンの『クォーターパウンドSSL-4』なので、ノーマルのストラトとは全く異なる太くて粘りがあるサウンドになっています。

同じく、ハードロック界のストラトの使い手として有名な、イングヴェイ・マルムスティーンも3wayセレクターを搭載したストラトなので、ハーフトーンが出ない構造になっています。

彼のストラトもセイモア・ダンカンの『YMJ Fury』に交換されているので、オリジナル・ストラトのサウンドではありません。

いずれのギタリストも、シングルコイルらしくない太いサウンドが主体なので、ハーフトーンのような煌びやかなサウンドは必要ないようです。

ハーフトーンの使い方

最後になりますが

  • フロント+センターのハーフトーン
  • センター+リアのハーフトーン

これらの使い分けについてお話ししたいと思います。

あらかじめ明記しておきますが、ここでご紹介する例は【私の個人的な好み】による使用方法なので、「これが正解!」と言っているわけではありません。

あくまで、ハーフトーン初心者の方への使用例を紹介する主旨なので、誤解しないでご覧ください。

フロント+センターのハーフトーン

フロントピックアップの高さ調整にもよりますが、低音が効いた艶のあるハーフトーンが得られます。

ソロやリフなどでクリーントーンを使いたいときは、フロント+センターを使うといいでしょう。

アルペジオ奏法をする場合は、これにコーラスやリバーブを薄くかけると、艶が出て良い感じになります。

センター+リアのハーフトーン

リアピックアップ単体のキンキンした音が和らぎ、マイルドな「鈴なりサウンド」になります。

リア単体で低音が足りない場合でも、センターの低音が足されるので、サウンドに安定感がプラスされます。

クリアトーンでカッティングする場合は、これにコンプレッサーをかけると軽快なサウンドになるので、おすすめです。

ストラトのピックアップ選びはコチラの記事

ストラトのハーフトーンのまとめ

ストラトのハーフトーンはじっくり読めば簡単に理解することができます。

ハーフトーンが理解できれば、それを活かした音作りがさらに簡単になるはず。

一長一短ありますが、ストラトのハーフトーンの仕組みを覚えておけば、ギターに関しての運用がさらにうまくいくことは間違いありません。

ストラトに関する覚えておきたい知識

ストラトハーフトーンの音の特徴と使い方!音量が小さいのはなぜ?

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